国家戦略特区 規制緩和で地域に新産業

▽…地域限定で医療や農業、都市開発などの規制を緩和し、新しい産業や雇用を生み出す制度。安倍政権の成長戦略の柱の一つで、省庁や業界団体などの抵抗が強い「岩盤規制」を崩すきっかけと位置づける。指定された地域は国や自治体、民間事業者の参加する特区会議で、地域活性化の具体策を盛り込んだ計画を作る。
▽…2013年12月に国家戦略特区法が成立、第1弾として14年3月に東京圏、関西圏、新潟市など6地域が指定された。第2弾として今年3月、「地方創生特区」として秋田県仙北市、仙台市、愛知県が選ばれた。今の通常国会で審議中の特区法改正案は、新たに外国人医師の診療拡大や都市公園の保育所設置などを盛り込んでいる。
▽…現在、東京圏では都内9区、神奈川県、千葉県成田市が指定を受けている。20年の東京五輪を視野に、世界からお金や人材、企業を集める「国際ビジネス拠点」をテーマに掲げている。外国人を含めた開業を促すための一元的な窓口を設置。容積率や土地利用の規制緩和を活用し、大規模ビルの整備などを進める計画だ。