次期衆院選から「0増5減」適用 「1票の格差」は2倍以上
次期衆院選は「1票の格差」是正のため、小選挙区を「0増5減」する新たな区割りが適用になる。福井、山梨、徳島、高知、佐賀5県の選挙区をそれぞれ3から2に減らし、衆院小選挙区の総定数を300から295とする。
与野党は格差が最大2.30倍だった2009年衆院選を「違憲状態」とした11年の最高裁判決を受けて12年11月、小選挙区の0増5減と、都道府県ごとに1議席ずつ割り振る「1人別枠方式」を廃止する関連法を成立させた。定数と区割りを見直す法改正は12年12月の衆院選に間に合わなかったため、12年衆院選の1票の格差は最大で2.43倍で2回連続の「違憲状態」だった。
0増5減により、10年の国勢調査に基づいて計算した最大格差は1.998倍とされた。その後の人口移動により、今年1月1日時点の住民基本台帳人口に基づく日本経済新聞社の試算では、人口が最も少ない宮城5区との格差が2倍以上となった衆院小選挙区は昨年より5多い14選挙区だった。人口の最も多い兵庫6区との格差は2.109倍となった。違憲判断の目安は2倍とされている。
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