野党抵抗「あらゆる手段」で 安保法案近づく採決

2015/9/13付
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 安全保障関連法案は17日の成立を目指す与党と、徹底抗戦を掲げる野党との攻防が大詰めを迎える。与党が参院平和安全法制特別委員会で採決に踏み切れば、野党は「あらゆる手段」を駆使して参院本会議での成立を阻む考え。数で劣る野党はどんな抵抗戦術を想定しているのか。

 民主党の岡田克也代表は12日、甲府市内で講演し「内閣不信任決議案や問責決議案を含め、あらゆる手段を講じる」と強調した。民主、維新など野党6党と参院会派「無所属クラブ」は11日の党首会談でこうした方針を確認した。

 自民、公明両党は衆参両院で過半数を占めるので、理屈の上では全ての法案を成立させられる。野党の対抗策は「与党の『数の横暴』を訴える」「審議を遅らせて時間切れを狙う」だ。

 7月の安保法案の衆院通過時の混乱は、安倍内閣の支持率低下につながったとみられる。野党は参院でも抵抗し「不正常な採決」と訴える。

 「時間切れ」を狙う場合のヤマ場は18日だ。19~23日は秋の大型連休で、残りの国会会期中の平日は24、25日の2日間。野党側は連休前の成立を断念させ、世論の後押しを得たい考えだ。

 このため内閣不信任決議案や閣僚問責決議案などの連発を想定する。与党が特別委で安保法案を採決すれば、参院本会議に中川雅治議院運営委員長の解任決議案、鴻池祥肇平和安全法制特別委員長の問責決議案、山崎正昭議長の不信任決議案、中谷元・防衛相、岸田文雄外相らの問責決議案の連発を検討する。衆院への内閣不信任決議案の提出も視野に入れる。

 決議案を提出すると採決まで1本あたり3時間程度かかる。一般の法案より優先処理されるため、否決されても時間稼ぎはできる。抵抗姿勢を訴える効果もある。

 野党は各決議案の趣旨弁明などで長時間演説をし、議事進行を遅らせることも検討する。長時間演説は米議会では「フィリバスター」と呼ばれる。2004年の年金制度改革法案の審議では、民主党の森ゆうこ参院議員(当時)が厚生労働委員長の解任決議案の趣旨説明に3時間かけた。

 本会議の採決は出席議員の5分の1以上が要求すれば、記名採決にできる。その場合、議席から投票箱までゆっくりと歩いて時間を稼ぐ「牛歩戦術」をとった例がある。

 1992年の国連平和維持活動(PKO)協力法の審議では、社会党などが徹底的な牛歩戦術を使い、衆院では可決に4日間を要した。社会党の全衆院議員が辞職願を提出する奇策もあった。

 世論調査で安保法案への支持が広がらない中、野党は徹底抗戦で存在感を示す考え。ただ「何でも反対の万年野党に逆戻りすれば政権交代は遠のくばかりだ」(民主党幹部)との声もくすぶる。維新内には不信任案への反発もある。

 安保法案は参院送付から60日が過ぎる14日以降、衆院で再可決して成立させることもできる。野党各党は状況を見極めながら対応策を練る。

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