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消費者心理、3カ月連続改善 雇用、増税後も底堅く

内閣府が11日に発表した7月の消費動向調査によると、消費者心理を示す「消費者態度指数」は41.5と前月から0.4ポイント上がり、3カ月続けて改善した。ただ心理の改善は「完全雇用」に近いとされる雇用面が中心で、増税後の財布のひもはなお固い。個人消費が持ち直すにはもう一段の心理改善が必要だが、ガソリン価格の高止まりなど不安材料も見え隠れする。

内閣府は13日に4~6月期の国内総生産(GDP)速報値を発表する。民間エコノミストの多くは消費増税によって個人消費が落ち込み、実質ベースで前期比7%程度のマイナス(年率換算)になったとみる。景気が再び持ち直すには7月以降の消費者心理が焦点の一つとなる。

消費者態度指数は増税を控えた昨年12月から5カ月続けて下がったが、7月は2013年11月以来の水準まで持ち直した。指数をつくる4つの指標をみると「暮らし向き」「収入の増え方」「雇用環境」の指数がそれぞれ前月から改善した。

とりわけ雇用環境は前月比0.3ポイント高い48.7と、前に消費税率を上げた1997年の37~38程度と比べても高い。内閣府も「有効求人倍率が22年ぶりの水準に上がっていることや、夏のボーナスが増えたとの声が多かったことなどが影響したようだ」とする。

暮らし向きは前月比0.1ポイント高い38.5、収入の増え方は1.2ポイント高い39.1だった。暮らし向きと収入の増え方、雇用環境の3つはいずれも3カ月連続で改善した。4月から3カ月続けて上昇していた「耐久消費財の買い時判断」は39.6と横ばいだった。

消費者心理は持ち直しているものの、実際の消費にはまだ弱さがある。家計調査によると1世帯(2人以上)あたりの6月の消費支出は、物価変動の影響を除いた実質ベースで前年同月比3.0%減った。増税前の1~3月期に商品を前倒しで購入した消費者の財布のひもは固いままだ。大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミストは「労働需給の逼迫で賃金が上昇するという流れがよりはっきりしてくると消費も増えてくる」と指摘する。

先行きをみると一部に不安な点もある。資源エネルギー庁が毎週公表している全国のレギュラーガソリンの店頭価格は7月以降、1リットルあたり169円台で08年9月以来の高い水準にある。消費動向調査で消費者に尋ねた物価の見通しは、1年後に物価が「上昇する」とした回答は全体の85.5%で前月から2.2ポイント増えた。

熊谷氏は「ガソリンなどの生活に欠かせない商品が値上がりすると、収入の実感が変わるため消費への影響が大きい」と懸念する。モノの値上がりが消費者心理を冷え込ませる可能性がある。

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