2019年2月16日(土)

経常黒字、震災後最大に 1~6月8.1兆円
海外配当など増加

2015/8/10付
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財務省が10日発表した2015年上半期(1~6月)の国際収支速報によると、モノやサービスなど海外との総合的な取引状況を表す経常収支は8兆1835億円の黒字だった。半期ベースでは東日本大震災前の10年下半期の9兆5692億円に次ぐ高い水準。原油安の継続に加え円安と米国景気の回復で輸出額が拡大、企業が海外子会社から受け取る配当金も増えた。日本企業の稼ぐ力の回復を反映した。

14年1~6月の経常収支は4977億円の赤字。震災後は火力発電に使う原油の輸入が増えたことなどから貿易赤字が膨らみ1~6月としては33年ぶりの赤字となった。ただ同年7~12月には原油安による輸入額の減少から黒字転換していた。

15年1~6月の経常黒字の原動力となったのが貿易赤字の縮小だ。輸出額は37兆8247億円で前年同期に比べ2兆974億円増えた。米国向けの自動車やアジア向けの電子部品に加え金属加工機械も増えた。

これに対し輸入額は38兆2467億円で原油安などで3兆6820億円減った。この結果、貿易赤字は4220億円で前年同期に比べ5兆7794億円減った。

企業の海外投資も経常黒字の拡大に貢献した。

企業の海外子会社の稼ぎを示す第1次所得収支は10兆5114億円の黒字と、前年同期比で2兆1766億円増えた。比較できる1985年以降で最も大きかった。海外子会社からの配当金のほか、海外の株式や債券などの配当金や利子の受け取りが増えた。

旅行や輸送などのサービス収支も赤字幅が縮まった。赤字額は8723億円。内訳をみると、訪日外国人の増加を受けて旅行収支は5273億円の黒字、特許の使用料などを表す知的財産権等使用料は1兆3362億円の黒字となり、いずれも比較ができる1996年以降で最大の黒字額だ。

同時に公表した6月単月の経常収支は5586億円の黒字だった。3639億円の赤字だった前年同月から黒字に転換した。米国景気の好調などで、貿易収支が1026億円の黒字と3カ月ぶりに黒字に転じた。7月以降も輸出拡大と原油安による貿易赤字の縮小傾向は続く見通しだ。

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