国家公務員の扶養手当、妻から子へシフト 女性の就労促進狙う

2016/8/8 20:23
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人事院は8日、国家公務員の配偶者手当を2017年度から段階的に減額し、課長級は20年度に廃止するよう勧告した。削減分を原資にし、扶養する子を持つ職員への手当を拡充する。年収130万円未満の配偶者を持つ職員のみを対象にしており、女性の就労意欲をそいでいるとの指摘があった。民間企業に手当制度見直しの流れを広げる狙いだ。

人事院勧告では16年度の国家公務員一般職の月給を平均0.17%(708円)、ボーナス(期末・勤勉手当)を0.1カ月分引き上げることを盛り込んだ。課長級以下の職員に月1万3000円支給している配偶者手当は17年度に1万円、18年度に6500円に減額する。課長級は19年度に3500円とし、20年度に廃止する。

民間の事業所の69%が現在も配偶者手当を支給するなか、民間に先行して手当の廃止や縮小を決めた格好だ。人事院は安倍晋三首相から見直しの検討要請を受け、昨年11月から3回にわたり勉強会を開催。有識者から「民間の普及率が高くないなかで制度を導入した前例もあり、公務員が民間に率先して取り組むべきだ」との意見も出され、勧告を決めた。

一方、課長級より下の階級は減額にとどめ、配偶者手当の制度を残した。頻繁な転勤やへき地での勤務が強いられることもあり、公務員の配偶者手当に一定の存在意義があるためという。

妻の年収が103万円以下だと夫の課税所得から38万円を控除する配偶者控除の仕組みなどは残る。「手当が廃止されても控除がある限り、妻のパート勤務を増やすのは難しい」(課長級職員)との声も出ている。さらなる制度改正について人事院は「税制や社会保障制度の状況に応じ必要な見直しを検討する」としている。

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