外国人実習5年に延長、介護職にも拡大 法案を閣議決定

2015/3/6付
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政府は6日、外国人が働きながら日本の技能を学ぶ技能実習制度の受け入れ期間を最長3年から5年に延長する法案を閣議決定した。2020年の東京五輪をにらみ、建設現場での人手不足に対応する。法施行に合わせ、厚生労働相の公示で介護や林業なども技能実習の職種に追加する。

今国会で法案が成立すれば、2016年度から技能実習が変わる。中国やベトナムなどから受け入れた約15万人が建設、繊維、食品など69職種で働いている。今は3年で帰国するが、5年に延ばす。慢性的な人手不足に悩む介護や後継者が不足する林業などは、技能実習の対象職種に加わる。

技能実習は、日本人がやりたがらない仕事を外国人に押しつけているとの批判がつきまとう。海外の労働力を安く使っているという指摘も多い。このため、法案には賃金の未払いや違法な長時間労働を監督するための機関を作ることを盛り込んだ。

内容には、賛否両論ある。山梨県で特別養護老人ホーム「光風園」を運営する熊谷和正さんは、「人材確保が難しくなっており、法施行後は外国人実習生を2~3人受け入れたい」と賛成の立場だ。

団塊の世代が75歳以上になる2025年度には、介護人材は約30万人不足するとの推計がある。介護業界は技能実習の拡充を歓迎する声が多いが、人手不足の解決にはほど遠いのが現実だ。

淑徳大学の結城康博教授は、「外国人の活用には賛成だが、介護職の追加など拡充案には反対だ。外国人の活用をするなら、移民も含めて抜本的な受け入れ策を議論すべきだ」と指摘する。法案は人手不足対策として中途半端な内容だ。外国人に日本で働いてもらうための踏み込んだ対策を考える時に来ている。

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