2019年2月16日(土)

柏崎刈羽原発、13日にも「合格」 規制委

2017/9/6 22:41
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原子力規制委員会は6日、東京電力に柏崎刈羽原子力発電所6、7号機(新潟県)を運転再開する資格があるかの「適格性」を議論した。安全意識の改善には一定の評価をしたものの、福島第1原発の廃炉や安全対策を担保するため、拘束力のある仕組みなどを見極める。13日にも事実上の合格証である「審査書案」の了承を最終判断する。今秋に正式合格する見通しだが、再稼働には地元の同意が必要で、時期などは不透明だ。

13日にも安全審査で合格する見通しの東京電力柏崎刈羽原発

柏崎刈羽原発は技術的な審査を終え、重大事故を起こした東電の事業者としての適格性を巡る判断が焦点になっていた。

6日の会合では、規制委の5人の委員が小早川智明社長らとの面談や柏崎刈羽原発の視察などを踏まえて議論。田中俊一委員長は東電の安全への姿勢に関し「保留付きだが、適格性は否定しない」と述べ、了承を示唆。伴信彦委員は「事故という大きな失敗体験が役立っている」と評価した。

東電は8月、規制委の求めに応じ「福島の廃炉と柏崎刈羽の安全性向上を両立する」などと記した文書を提出。6日の議論で規制委は文書にある取り組みについて法的な拘束力を持たせる仕組みが必要だと判断した。そのうえで事務局の原子力規制庁に対し、廃炉と安全性向上の担保となる対応の検討を指示した。

会合後、田中委員長は記者会見で「回答書の担保を求めるのは、安全を保証するひとつのベースになる」と説明した。13日に開く次の会合で、審査書案と併せて規制庁の対応などについて議論して結論を出す方針だ。

規制委で了承されれば、一般からの意見募集を経て今秋にも審査書を正式決定する。福島第1原発と同じ「沸騰水型」と呼ばれる原子炉では初の合格となる。沸騰水型では、日本原子力発電の東海第2原発(茨城県)や東北電力女川原発2号機(宮城県)などの審査が進んでいる。各社は審査が加速することを期待する。

東電は柏崎刈羽原発の再稼働を収益改善の柱と位置づける。だが、新潟県の米山隆一知事は福島第1原発事故の徹底検証を優先する方針で、早期の再稼働は見通せない。6日の定例会見でも「検証が終わるまでは、県として再稼働を認めると言うつもりは全くない」と慎重な姿勢を強調した。

国の長期エネルギー需給見通しでは、電源構成に占める原子力の割合を2030年度に20~22%に定めている。だが15年度時点の原子力の発電量は全体の1%にすぎない。このままでは、火力発電への依存が高まって温暖化ガスの排出が増えるほか、価格が不安定な化石燃料を輸入し続けなければならず、エネルギー安全保障上もリスクが高まる。経済産業省は再稼働が進んで計画に近づくことを望んでいる。

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