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福島廃炉、国が長期関与 経産省東電委

柏崎など、再稼働へ他社に協力要請

廃炉作業が続く東京電力福島第1原子力発電所

経済産業省は5日、東京電力福島第1原子力発電所の廃炉や賠償事業について、国が長期に関与を続ける方向性を示した。政府が東京電力ホールディングス(HD)の経営を管理する実質国有化の期間が延びる可能性がある。柏崎刈羽など福島第1以外の原発に関しては再稼働に向け「他電力の協力もちゅうちょなく要請」すると明記。原発事業は東電任せにせず廃炉や再稼働の道筋をつける方針を明確にした。

5日午前に開いた「東京電力改革・1F問題委員会」で、経営改革の方向性を示した。東電の送配電事業などは先行的に再編した燃料・火力部門をモデルに、統合・再編を進めるとした。国が関与を続ける福島第1の事故処理と、「早期自立」を促す送配電などとの違いを鮮明にした。

経産省は福島第1原発の事故処理について「国も被災地復興には前面に立つ」と改めて強調。巨額の廃炉費用を積み立て、管理する基金をつくるほか、賠償費用は新電力も含めて電力の全利用者から公平に回収する方針も正式に表明した。

送配電事業の効率化で生まれる利益も廃炉費用に優先的にあてる。東電HDの広瀬直己社長は委員会の中で、送配電部門の営業費用を最も効率化の進んだ国内電力並みに下げれば、「1000億円単位で利益が生まれる」と述べた。

廃炉費用の中核原資となる柏崎刈羽原発に関しては、地元から不信感を持たれている東電以外の電力会社がかかわることで、早期の再稼働につなげる考えだ。同原発を巡っては再稼働に慎重な米山隆一氏が10月に新潟県知事に就任したことで不透明感が強まっていた。

委員会では、東電が国の管理下から脱して自立経営に戻るまでのシナリオも議論した。東電の今の経営計画では、過半数を持つ国の議決権を2017年度以降に引き下げていく計画だ。今後、国の長期関与と議決権の引き下げの関係を整理し、改めて「脱・実質国有化」の時期を検討する。企業風土の変革についても意見交換し、次代を担う若手を登用することが必要との認識で一致した。

委員会は東電の経営改革や福島第1原発の廃炉・賠償費用の負担のあり方を話し合う有識者会議。開催は5回目。経済同友会の小林喜光代表幹事や日本商工会議所の三村明夫会頭らが参加した。年内に提言案をまとめ、東電はそれを踏まえ再建計画を改定する。

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