消費増税の点検会合、初日は3人が延期主張

2014/11/4付
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 政府は4日、消費税率を来年10月に10%に引き上げるべきかの判断を控え、有識者に意見をきく点検会合を首相官邸で開いた。計5回行う意見聴取の初日に出席した8人の有識者は、5人が予定通りの引き上げを主張し、浜田宏一・内閣官房参与ら3人が増税の時期を延期するよう求めた。

「今後の経済財政動向等についての点検会合」に出席した連合の古賀会長(左端)ら(4日午後、首相官邸)

 点検会合の後、出席者が記者団に語った発言内容の要旨は次の通り。(五十音順、○は予定通りの増税、△は延期または増税に反対)

伊藤隆敏・政策研究大学院大教授〔○〕

 消費増税を延期すれば法案を提出しなおすことになる。「政治コスト」が非常に高い。予定通り増税をし、景況感が悪い状況が続くようならば、景気対策をうつことを組み合わせるべきだ。

荻上チキ・シノドス編集長〔△〕

 来年10月というタイミングの消費増税は見送ってほしい。4月からの消費増税で、地方、女性、若者を含む低所得者層に影響が大きく出た。低所得層への支援を行ったうえで、改めて(増税の)検討をしてほしい。

加藤淳子・東大大学院教授〔○〕

 日本は30年以上にわたって消費税導入から税率引き上げまで遅れてきてしまった。先延ばしするリスクの方が、引き上げをするリスクよりも大きい。日本の財政や経済への信頼を維持するため、歳出・歳入両面で長期的な改革を行うことが大切だ。

河野康子・全国消費者団体連絡会事務局長〔△〕

 電気料金や食料品の値上げ、そのうえで消費税8%への引き上げがあり、家計は非常に厳しい。なんらかの形で改善を実感できた時に、改めて(消費増税を)と考えている。賃金の上昇が消費税率を上回るという実感が必要だ。

古賀伸明・連合会長〔○〕

 3党合意に基づく法律に沿って、粛々と進めるべきだ。足元で景気回復の実感はないが、社会保障の安定は待ったなしの状況だ。国会議員定数の削減などの改革も欠かせない。

須田善明・宮城県女川町長〔○〕

 基本的に、法律が定めたスケジュールを基軸に、議論や判断を進めるべきだ。先送りすると「今度はいつ」という話になる。議論が逆戻りすることもあり得る。東日本大震災の被災地の復興の基幹事業には、引き続き(財政上の)手当をお願いしたい。

浜田宏一・内閣官房参与〔△〕

 予定通り増税することに賛成できない。無理して増税をし、アベノミクスがつぶされ、世界の信頼がなくなる方がずっとこわい。自転車操業で財政を回復するに越したことはないが、結局は国内問題だ。民衆の増税の支持が低迷してるときに、無理をして内閣が危険をおかすのが良いのか。1年3カ月~4カ月、1年半という延期論に賛成だ。

三村明夫・日本商工会議所会頭〔○〕

 将来と社会保障の安定を考え、予定通り10%に引き上げるべきだ。消費増税はいつの時代も痛みを伴い、足元の景気も強弱が混ざっている。住宅建設への影響軽減などを中心に税率で2%程度に相当する5兆円規模の経済対策を思い切って打つべきだ。軽減税率の導入には反対だ。

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