2019年7月16日(火)

調査捕鯨継続方針を説明へ 政府、IWC総会で

2014/9/2付
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政府は9月15~18日にスロベニアで開く国際捕鯨委員会(IWC)の総会で、調査捕鯨を今後も続ける方針を説明する。国際司法裁判所(ICJ)は南極海での調査捕鯨は国際捕鯨取り締まり条約に違反するとして中止を命じたが、政府は規模を縮小するなど判決に抵触しないようにして理解を求める。反捕鯨の世論が目立つ欧米諸国の反発は必至とみられる。

外務省と水産庁が2日の自民党捕鯨議員連盟総会で説明した。政府は1988年に中断した商業捕鯨を再開しようと、南極海と北西太平洋で「クジラを持続的に利用できるためのデータを集める」として調査捕鯨を続けてきた。

ところが国際司法裁判所は今年3月、実質的な商業捕鯨だとして中止を求めたオーストラリアの訴えをおおむね認めた。日本政府は今年度は南極海の調査捕鯨を中止。判決の対象になっていない北西太平洋の調査は規模を縮小して実施している。

政府はまず捕獲枠を削減する。日本は調査に必要な数量として南極海で年間で約1000頭の捕獲枠を設けていたが、実際は3割もとっていない。それもミンククジラに偏っていて、ほかの品種はゼロに近い。鯨の生態把握に必要な捕獲枠を改めて計算し直す考えだ。

もうひとつはクジラを殺して胃袋などを調べる方法だけでなく、生息数や種類を目視で調べる調査や皮膚の一部から遺伝子情報を集める調査を本格的に取り入れる。「クジラを殺さないで生態などを研究する方法を十分に模索していない」との批判に対応する。調査期限を示していないとの指摘も踏まえて、明示できるようにする。

政府は新たな調査捕鯨の計画を10月下旬にIWC科学委員会に示し、来年度から再開したい考えだ。水産庁によるとIWC加盟国88カ国のうち、反捕鯨国は豪州やブラジル、米国など49カ国と多数を占める。規模を縮小したり調査方法を変更したりするだけで理解が得られるかは不透明だ。政府内からは「どうやっても摩擦は避けられない」との声も漏れている。

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