財務相、軽減税率「加工食品は17年4月に間に合わず」
麻生太郎財務相は1日、消費税の軽減税率を巡り「(対象品目として)加工食品は2017年4月に間に合わない」と閣議後の記者会見で語った。麻生氏は生鮮食品だけなら事業者の線引きや経理方法を巡る混乱が最小限にとどめられるとの認識を示した。
麻生氏は加工食品の中で線引きすれば「混乱を招くことははっきりしている」とも述べた。税収の上振れを軽減税率の財源にあてるという公明党内の意見に対しては、安定財源ではないとして否定的な考えを示した。
甘利明経済財政・再生相も同日、軽減税率について「生鮮食品以外に幅を広げると相当な財源が必要」との懸念を示した。
軽減税率を巡っては、自民党が生鮮食品だけを対象とすることを主張。公明党は生鮮食品に加え、パンや弁当などの加工食品を加えるよう求めており、調整は難航している。
自民党の谷垣禎一幹事長は同日の記者会見で「視野を広げて議論することが必要だ」と述べた。党役員連絡会では高村正彦副総裁が「双方が柔軟にならないと解決しない」と述べ、自公両党に歩み寄りを促した。