2017年12月17日(日)

民進党新代表に前原氏、野党再編含みの船出

2017/9/1 15:11
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 民進党は1日午後の臨時党大会で、蓮舫氏の後任となる新代表に前原誠司元外相を選出した。次期衆院選をにらみ、まずは党再建で安倍政権に代わる「非自民」の受け皿づくりをめざすが、選挙戦で党内の溝が鮮明になった共産党との選挙協力のあり方などは今後の火種になりかねない。小池百合子東京都知事らとの連携を否定しない前原氏の代表就任で、野党再編の臆測はくすぶり続けそうだ。

民進党大会で気勢を上げる前原新代表(中央)ら(1日午後、東京都港区)

 投開票の結果、前原氏が全体の約6割を占める502ポイントを獲得。枝野幸男前幹事長は332ポイントだった。前原氏は新代表に選出されたのを受け「今日が新たな政治の変わり目だったと言われるように頑張ろう」と呼びかけ「決意と覚悟をもってこの難しい局面を国民のために切り開こうと心から誓う」と述べた。

 代表選を通じ、前原、枝野両氏がアベノミクスの対立軸として掲げた方向性に大きな違いはなかった。前原氏は増税を前提とした社会保障の充実を提起し「All for All(みんながみんなのために)」を強調。枝野氏も「お互いさまに支え合う社会」へ分配の強化を訴えた。社会保障など将来への不安をなくし、個人消費の喚起につなげて経済成長を促すサイクルの構築だ。

 しかし具体論に入ると、違いが浮き彫りになった。前原氏は消費税を含めた増税が必要との立場で、エネルギー政策では党が掲げる「2030年代原発ゼロ」の目標を堅持する方針。一方、枝野氏は「現状で消費税を上げられる状況ではない」と述べ、原発ゼロの目標を巡っては前倒しする考えを示した。

 野党連携、とりわけ共産党との選挙協力に対する考え方の隔たりは大きい。「是非を含め見直す」(前原氏)、「公党間の合意を一方的に変えることはできない」(枝野氏)――。保守層の支持を集める前原氏と、リベラル層が支持する枝野氏の対立は、そのまま党内の亀裂を映し出す。

 もともと前原氏は共産党を除く野党再編に前向きだ。代表選に立候補する前には「民進党の旗にこだわらない」と話した。小池知事の都政運営を評価し、側近の若狭勝衆院議員の新党構想についても「理念や政策が一致する全ての勢力と協力する」と連携に含みをもたせる。共産党との協力に反発して民進党を離れた長島昭久、細野豪志両氏らとの関係も保つ。

 党内には「選挙互助会から脱却し、理念や政策で共鳴できる勢力を結集するのが前原氏の役割だ」(中堅)との期待感がある。党内の保守系とリベラル系が分裂し、保守的な考えをもつとされる小池知事に接近すべきだとの意見だ。

 前原氏は「同じ失敗は繰り返さない」と言う。代表だった2006年には偽メール事件の対応を誤り、わずか半年あまりで辞任に追い込まれてから約11年ぶりとなる再登板。自らの政治生命のみならず、党の存亡もかけた船出になる。

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