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官房長官、為替操作批判「全く当たらない」

(更新)

トランプ米大統領が日本の為替政策を批判したことを受け、日本政府は反論した。菅義偉官房長官は1日午前の記者会見で、トランプ氏の発言について「全く当たらない。金融緩和は国内の物価安定目標のためで、円安誘導を目的としたものではない」と強調した。

記者会見する菅官房長官(1日午前、首相官邸)=共同

菅氏は為替について(1)市場で決定される(2)通貨の競争的な切り下げを回避する(3)為替レートを目標にしない――など主要7カ国(G7)をはじめとする過去の国際的な合意に基づいて政策を進めていると説明。今後もその方針に変わりはないと強調した。

浅川雅嗣財務官も財務省内で記者団に「日本の金融政策はデフレ脱却という国内政策目的のためにやっている。為替を念頭に置いたものでは全くない」と指摘。「(為替)介入を日本は最近していない」と説明した。「為替相場はマーケットで動いている。操作しているわけではない。もう少し説明がないと分からない」とも述べた。

日本は2011年以降、円高是正を目的とした円売り介入をしておらず「通貨安誘導はしていない」との立場だ。ただ、12年の第2次安倍政権の発足後、日銀の大規模な量的緩和政策に影響されて、円相場は円安・ドル高方向に動いてきた。トランプ氏の「円安誘導」が日銀の金融緩和を指すのであれば、日本のデフレ脱却シナリオにまで影響しかねない。

日銀は「金融政策はあくまで物価安定目標の早期達成のためにやっており、為替水準の安定は目標にしていない」(黒田東彦総裁)と強調する。金融緩和は自国経済の立て直しが目的で、それに伴う通貨安は各国当局とも黙認するのが国際的な通例だ。米国でも08年の金融危機後、量的金融緩和でドル相場が大きく下落した経緯がある。

政府内では急激な円高は日本経済に悪影響を与えるとの懸念もある。菅氏は円安誘導を否定する一方で「やるべきことをしっかり行い、為替の極端な変動はしっかり注視する」とも強調した。

内閣官房参与の浜田宏一・エール大名誉教授は1日、日本経済研究センターと一橋大学が主催したシンポジウムで、トランプ米大統領による日本の為替政策への批判に対し、「トランプ氏が無理にドル高を是正するようなことをすれば、世界経済は破滅に向かう」と警鐘を鳴らした。

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