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武田薬品工業は31日、2020年3月期の連結最終損益(国際会計基準)が2730億円の赤字になりそうだと発表した。従来予想の3677億円の赤字から赤字幅が縮小する。潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬など主力製品の販売が好調なほか、アイルランド製薬大手シャイアーとのコスト削減効果などが寄与する。
売上高にあたる売上収益は55%増の3兆2600億円と57%増の3兆3000億円との従来予想から下方修正した。潰瘍性大腸炎・クローン病治療薬「エンティビオ」など主力製品の販売は好調だが、円高で収益が目減りするほか、米国で販売する副甲状腺ホルモン製剤の回収などが響く。
営業損益は1100億円の赤字と、従来予想の1660億円の赤字から上方修正した。シャイアーの買収で取得した資産の価値を修正した結果、無形資産償却費や売上原価に計上する棚卸し資産が減少することなどが押し上げ要因となる。
同時に発表した19年4~9月期の連結決算は売上収益が前年同期比89%増の1兆6601億円、純利益が74%減の331億円だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕