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キヤノンは31日、2017年12月期通期の連結純利益(米国会計基準)が前期比13%増の1700億円になる見通しだと発表した。昨年買収した医療機器子会社の東芝メディカルシステムズが収益に貢献する。市場が拡大傾向にある有機EL製造装置や監視カメラなどの新規事業の成長も寄与する。
売上高は18%増の4兆円、営業利益は11%増の2550億円を見込む。業績予想の前提となる想定為替レートは1ドル=110円、1ユーロ=120円とした。
同日記者会見した田中稔三副社長は、東芝メディカルシステムズの買収に伴う業績への影響額について「同社からの提出ベースで十分な精査をしていない」とした上で「無形固定資産の償却後の数字で営業利益に100~150億円寄与する」と説明した。償却前ベースでは300億円程度の利益を見込んでいる。
併せて開示した16年12月期の連結決算は、売上高が前の期比10%減の3兆4014億円、営業利益が36%減の2288億円、純利益が32%減の1506億円だった。円高の影響に加え、中国など新興国の成長減速に伴い需要が低迷したレーザープリンターの苦戦などが響いた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕