ソニーCFO、スマホ苦戦で「計画見直しに着手」 減損の可能性も
ソニーの吉田憲一郎最高財務責任者(CFO)は31日、2014年4~6月期決算の発表会見で、スマートフォン(スマホ)販売の苦戦を受け、「モバイル分野の中期計画の見直しに着手した」と明らかにした。その結果次第では、「営業権を含むさまざまな資産に対する減損につながる可能性がある」という。
同日発表した4~6月期の連結決算(米国会計基準)は、営業利益が前年同期比97%増の698億円だった。家庭用ゲーム機「プレイステーション4(PS4)」の販売が堅調で、ゲームや動画、音楽などを配信するネットワークサービス収入が伸びた。一方、スマホは不振だった。
4~6月期のスマホの販売台数は940万台と前年同期比べ20万台減少。モバイル分野の営業損益は27億円の赤字(前年同期は126億円の黒字)に転落した。中国など新興国で販売が苦戦したという。4~6月期の不振を受け、通期のスマホの販売台数の見通しは4300万台と期初の見通しから700万台引き下げた。
吉田氏は「期初の見込みが甘かった」と説明。今後については「国ごとに戦略を考え、選択と集中をしていく方向で見直す。商品のラインアップ数も見直す方向で議論していく」と述べた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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