8月の鉱工業生産、1.2%低下 判断下方修正、在庫率指数は15年基準で最高

2019/9/30 10:23
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経済産業省が30日発表した8月の鉱工業生産指数(2015年=100、季節調整済み、速報値)は前月比1.2%低下の101.5だった。低下は2カ月ぶり。QUICKがまとめた民間予測の中心値(0.5%低下)を下回った。米中貿易摩擦を発端とした世界経済の減速を受け、生産も低迷している。

経産省は生産の基調判断を「生産は一進一退」から「生産はこのところ弱含み」に下方修正した。同じ「弱含み」に下方修正した3月以来、5カ月ぶりの下方修正となる。

業種別では、15業種中12業種で低下した。鉄鋼・非鉄金属工業は4.7%減だった。生産設備の定期修繕があったことに加え、台風で生産体制に影響が出た。フラットパネル・ディスプレイ製造装置や半導体製造装置を含む生産用機械工業は、中国向け生産の減少などで2.6%減だった。自動車工業は1.1%減だった。

電子部品・デバイス工業は4.5%増加と、2カ月連続で上昇した。同業種の出荷指数の前年同月比伸び率から在庫指数の前年同月比伸び率を引いた出荷・在庫バランスはプラス10.5とプラスに転じた。同業種は9月の生産予測もプラスとなっており、経産省は「下げ止まりの兆しも見られる」と話した。

出荷指数は1.4%低下の101.1と2カ月ぶりに低下した。「消費増税前の駆け込み需要は特に見られない」(経産省)という。

高水準にある在庫は横ばいの104.5だった。在庫の出荷に対する比率を表す在庫率指数は2.8%上昇の110.5と、2015年基準で最高となった。

製造工業生産予測調査によると、9月は1.9%上昇、10月は0.5%の低下だった。この数値を前提に7~9月期の鉱工業生産指数を計算すると102.5と、4~6月期(103.0)より低い。現状と先行きについて経産省は「生産水準がじりじりと下がる中、在庫も高止まりしており、生産が回復する様子はない」と説明した。

製造工業生産予測は下振れしやすく、経産省が予測誤差を除去した先行きの試算は9月は0.3%上昇だった。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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