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ESG投資、運用成績改善に期待感(海外投信事情)

2019/6/3 12:00
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環境・社会・企業統治を重視する「ESG投資」が運用成績の改善につながるとの見方が広がりつつある。仏運用会社ナティクシス・インベストメント・マネージャーズが市場関係者を対象に実施した調査によると、約6割がESG投資は投資リターンの向上に寄与すると回答した。社会貢献と高パフォーマンスの両立に市場の期待感は高まっているようだ。

■機関投資家の7割が「ESG投資が業界標準になる」

調査では、金融専門家の59%、機関投資家の56%が「ESG投資を通じて市場平均を上回るリターン(アルファ)を生み出すことができる」と回答。機関投資家の約7割は「今後5年以内にESG観点の投資が業界標準になる」と予想した。一方、個人投資家も56%が「類似企業との比較では、(環境配慮や社会貢献などに)より積極的な企業の方が消極的な企業よりもアウトパフォームする」との見方を示した。

ESG関連の金融商品への投資は増えている。英調査会社ETFGIによると、ESG関連の上場投資信託(ETF)や上場投資証券(ETN)などに2018年は約76億ドル(約8400億円)の資金が流入し、年末の資産残高は225億ドル(約2兆5000億円)と前年比で3割増えた。

英国投資協会(IA)によると、倫理的・道徳的な課題に積極的な企業に投資する「エシカルファンド」は18年の資金流入超過額が12億9000万ポンド(約1800億円)に達し、年間ベースで過去最高を記録した。資産残高は3年連続で増え、18年末に161億ポンド(約2兆2500億円)と過去3年で約7割増加。19年1~3月期も資金流入が続いている。

■指数算出会社はESG指数を相次ぎ設定

指数算出会社はESGに関連した指数の開発を活発化している。スイスのSTOXXは、既に算出している指数について、ESGを考慮した派生指数を相次ぎ設定する予定だ。

ESG投資の手法も変化している。武器やたばこなどESG評価が低い特定の業種や企業を投資対象から除外する「ネガティブ・スクリーン」が主流だったが、財務情報とESG情報を総合的に評価する「ESGインテグレーション」を選好する投資家が多くなっているという。

在英欧州株ファンドマネジャーは「(ESG評価だけで)単純に投資対象外とすれば、企業との関係はそこで終わってしまう。利益成長予想にESG要素を加味して投資対象を選別することが有効」と指摘する。人工知能(AI)やビッグデータを活用した詳細な情報収集・分析が投資家の銘柄選択をサポートするとの見方もある。

ESG投資の普及や投資・分析手法の変化は、投資リターンとの関係にも影響を及ぼしそう。ESG評価が高い企業ほど株価のパフォーマンスが高くなるという期待感に現実が伴えばESG投資は一段と広がりそうだ。

(QUICK資産運用研究所ロンドン 荒木朋)

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