5月の鉱工業生産、8.4%低下 13年以降で最低、判断は据え置き

2020/6/30 10:22
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経済産業省が30日発表した5月の鉱工業生産指数速報値(2015年=100、季節調整済み)は前月比8.4%低下の79.1だった。低下は4カ月連続で、水準は現行基準で比較可能な13年1月以降の最低を更新した。低下率は13年1月以降で最大だった4月(9.1%低下)に次ぐ大きさとなった。新型コロナウイルスの感染が収束せず、国内外で経済活動の低迷が続いていることが響いた。

業種別に見ると、生産は15業種すべてが前月比でマイナスとなった。部品も含めた生産調整があった自動車工業や、フラットパネル・ディスプレー製造装置などの減少が響いた生産用機械工業、新型コロナの影響で受注の減少した鉄鋼・非鉄金属工業などの低下が目立った。低下寄与度が最も大きかったのは自動車工業だが、5月は3割程度と4月の6割弱から縮小しており、生産の低下は4月より幅広い業種に広がっている。

出荷指数は77.2と前月から8.4%低下し、比較可能な13年1月以降で最低水準となった。自動車工業や鉄鋼・非鉄金属工業などで新型コロナの影響による生産の落ち込みが顕著だった。

在庫指数は前月比2.5%低下の103.4と2カ月連続で低下した。生産調整が進み、自動車工業の在庫水準が低下した。半面、出荷の大幅な低下に比べると在庫水準はさほど低下しておらず、在庫率は同6.9%上昇の148.1と3カ月連続で上昇し、13年1月以降の最高を更新した。

同時に発表した製造工業生産予測調査では、6月が5.7%の上昇、7月は9.2%の上昇となった。ただ、企業の予測値には上方バイアスがかかりやすいことや例年の傾向を踏まえて、経産省がはじいた6月の補正値は0.2%の上昇となっている。

経産省は先行きについて「このところ企業の生産計画を大幅に下回る低下が続いていることも考えると、6月も計画のような大幅な上昇になるとは考えにくい」と説明。「自動車をはじめとした大幅な生産調整の影響が川上までの幅広い産業に波及したことで、指数も非常に低い水準になった」と指摘したうえで、生産の基調判断は「急速に低下している」に据え置いた。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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