鉱工業生産1.3%上昇 7月、反発力は弱く

経済産業省が30日発表した7月の鉱工業生産指数(2015年=100、季節調整済み、速報値)は前月比1.3%上昇の102.7だった。上昇は2カ月ぶり。QUICKがまとめた民間予測の中心値(0.3%上昇)を上回った。6月に大幅に低下した反動が見られたが反発力は弱かった。
経産省は生産の基調判断は「生産は一進一退」を据え置いた。
業種別では、15業種中11業種で上昇した。前月に8.4%減少した自動車工業は2.1%上昇だった。乳液・化粧水類などを含む化学工業は新商品発売もあり4.7%上昇した。パルプ・紙・紙加工品工業は7.4%上昇した。
一方、無機・有機化学工業は3.9%低下、石油・石炭製品工業は3.8%低下した。
出荷指数は2.6%上昇の102.4と2カ月ぶりに上昇した。鋼船や航空機用発動機部品など自動車を除く輸送機械工業が40.0%増加した。
高水準にある在庫は0.3%低下の104.4と6カ月ぶりに低下した。
製造工業生産予測調査によると、8月は1.3%上昇、9月は1.6%の低下だった。経産省は「生産計画からは消費増税前の駆け込み需要を見込んでいるとは読み取れない」と説明している。
同予測は下振れしやすく、経産省が予測誤差を除去した先行きの試算は8月は0.7%低下だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕