2019年6月18日(火)

貿易摩擦など「リスクの種増える」 本社景気討論会

2018/10/29 15:17
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日本経済新聞社と日本経済研究センターは29日午後、東京・大手町の日経ホールで景気討論会を開いた。出席者からは海外景気について米中の貿易摩擦による影響を懸念する声が多く聞かれた。一方で中国をはじめとした世界の景気は2019年以降は減速するものの、腰折れには至らないとの意見も目立った。

討論する(左から)伊藤忠商事の鈴木善久社長、日本生命の清水博社長、BNPパリバ証券の中空麻奈チーフクレジットアナリスト、日本経済研究センターの岩田一政理事長(29日午後、東京都千代田区)

伊藤忠商事の鈴木善久社長は中国景気について、米国が中国からの輸入品に対する制裁関税を25%に引き上げる19年には「成長率が6%台前半まで低下することは避けられない」との認識を示した。もっとも、追加減税など中国政府による政策面での下支えが強力で、「減速はしても失速することはまずない」との見方を示した。

日本生命保険の清水博社長は世界景気に関し「基本的には堅調な成長が続く」としたうえで「20年以降にかけてペースが減速していく」との見通しを示した。けん引役となっている米国景気を支えるトランプ政権の大型減税や歳出拡大の効果が同年以降は剥落してくると説明。保護主義や米連邦準備理事会(FRB)による利上げに加え、イタリアの財政問題など「リスクの種が増えてきている」との懸念も示した。

BNPパリバ証券の中空麻奈チーフクレジットアナリストは足元の世界景気は堅調だとして「株式相場の急速な悪化やリーマン・ショックのような事態の発生を考える必要はない」と話した。一方で、貿易戦争の影響で当面の世界経済は減速していくと説明。景気が減速する局面では「新興国(の金融資産)が売られていくのが定石」だとして向こう1年間は既に影響が出ているトルコやアルゼンチンに加えて、新興国の資産の選別が進むとの考えを示した。

日本経済研究センターの岩田一政理事長は、11月の米中間選挙について「下院は民主党が勝つ可能性が高い」との考えを述べ、米景気を支える減税など諸政策の持続性に疑念を示した。直近の株式相場の下落について「貿易摩擦の影響による企業収益のピークアウトも既に意識され始めている」と説明した。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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