11月の鉱工業生産、1.1%低下 生産予測は慎重
経済産業省が28日発表した11月の鉱工業生産指数(2015年=100、季節調整済み、速報値)は前月比1.1%低下の104.7だった。低下は2カ月ぶり。10月に自然災害の影響から大幅に回復した業種の低下が全体を押し下げた。QUICKがまとめた民間予測の中心値(1.9%低下)は上回った。
経産省は生産指数自体は比較的高い水準にあるとして、基調判断は「生産は緩やかな持ち直し」を維持した。
業種別では、15業種中8業種で低下した。10月に上昇した「汎用・業務用機械工業」の低下による影響が大きかった。コンベヤー、一般用蒸気タービン、水管ボイラーなどが低下した。
出荷指数は1.4%低下の103.1と2カ月ぶりに低下した。汎用・業務用機械工業のほか、自動車工業、電気・情報通信機械工業など11業種が低下した。
在庫指数は0.2%上昇の101.5だった。石油・石炭製品工業など8業種で上昇した。
製造工業生産予測調査によると、12月は2.2%上昇、1月は0.8%の低下だった。この数値について、予測誤差の加工を施した試算値は、12月が前月比0.7%低下だった。1月の低下見込みと合わせて、「向こう2カ月の生産予測はやや慎重なものとなっている」(経産省)という。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕