/

新型肺炎拡大、リスク回避の売りが重荷に(先読み株式相場)

28日の東京株式市場で日経平均株価は大幅に続落しそうだ。新型肺炎の感染者拡大が世界経済に悪影響をもたらすとの見方から、前日の米株式相場が大幅安となった。投資家心理が一段と下向くなか、引き続き運用リスクを回避する目的の売りが相場の重荷となるとみられ、節目の2万3000円を下回る場面も想定される。

27日の米株式市場で、ダウ工業株30種平均は前日比453ドル安の2万8535ドルで終えた。新型肺炎の感染者が増えるなか、製造業のサプライチェーン(供給網)に影響するとの見方から幅広く売りが優勢となり、下げ幅は550ドル近くとなる場面があった。

同日のシカゴ市場で日経平均先物3月物の清算値(円建て)は大阪取引所の清算値を280円下回る2万3030円で終えた。朝方の東京市場ではこの水準が意識され、続落して始まる公算が大きい。

インバウンド(訪日外国人)需要の低迷による景気減速リスクや自動車・半導体企業の業績悪化シナリオが意識されるなか、押し目買い意欲は高まりにくい状況にある。前日は、日経平均を原資産とするオプションの価格から算出する日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)が急上昇し、危険ラインとなる「20」に接近した。相場の下落を見込んだプット(売る権利)の買いが膨らんだためだ。

日経平均VIがきょうも一段と上昇した場合は、変動率に応じて持ち高を調整する「リスク・パリティ」戦略をとるファンドによる売り圧力への警戒が強まりそうだ。市場では「米株の下げが止まらず、日経平均の2万3000円割れはやはり意識せざるを得ない。新型肺炎を巡る状況次第ではリスク回避の雰囲気が一段と強まる恐れがあり、買い向かいにくい」(東海東京調査センターの庵原浩樹シニアストラテジスト)との声が出ている。

注目銘柄は日東電工(6988)だ。27日発表した2019年4~12月期の連結決算は、最終利益が前年同期比30%減の426億円だった。大幅減益となった一方、発行済み株式(自己株式を除く)の5.74%を上限にする大規模な自社株買いも発表している。今後、本格化する日本企業の決算発表にあわせ、株主還元を強化する動きが相次ぐとの期待が膨らめば、相場を下支えする要因となりそうだ。

28日は中国、香港、台湾市場は引き続き休場だが、韓国やシンガポール市場は休場明けとなる。アジアの株式相場の動向も留意が必要だ。このほか日本では信越化学工業(4063)の4~12月期決算発表が控えている。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連企業・業界

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン