<米国>セールスフォースが一時29%高 アナリストが高評価
【NQNニューヨーク=戸部実華】(米東部時間12時26分、コード@CRM/U)26日の米株式市場で顧客情報管理(CRM)大手のセールスフォース・ドットコムが急騰し、一時は前日比28.7%高の277.97ドルと上場来高値を付けた。25日夕に発表した決算と業績予想の上方修正が好感された。決算を受け、アナリストの目標株価引き上げも相次いだ。
2020年5~7月期の売上高は前年同期比29%増の51億5100万ドルとQUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(49億300万ドル)を上回った。クラウドを使った継続課金型(サブスクリプション)事業が伸びた。特別項目を除く1株利益は1.44ドルと市場予想(0.67ドル)以上だった。21年1月期通期の売上高は207億~208億ドル、特別項目を除く1株利益は3.72~3.74ドルを見込み、ともに市場予想(200億7800万ドル、2.97ドル)を大幅に上回る。
決算を受け、アナリストが軒並み高評価を示した。ロバートWベアードは「コロナが企業のデジタル化を加速させており、企業にとってセールスフォースは新常態に適応するために重要な存在になっている」と指摘した。目標株価を220ドルから285ドルに上方修正した。
スタイフェルは「デジタル変革に対して驚くほどよく対応できている」と評価し、一段の利益率改善も見込んで目標株価を220ドルから295ドルに引き上げた。ジェフリーズは「コロナによるクラウド採用の加速が長期的に成長の追い風となる」とみて、目標株価を235ドルから285ドルに引き上げた。