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投信コラム

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「ラップ口座」はコストの把握を(運用相談室)

2020/6/1 12:00
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資産運用の悩みは人それぞれ。投資信託をどう選んだらいいのかも、年齢や収入、投資経験などで違ってくる。日経電子版の「投資信託サーチ」を使いながら、投信選びのヒントを資産運用のプロが解説する。今回助言してくれるのは、独立系金融アドバイザー(IFA)の友田行洋氏。

【相談内容】大手商社に長年勤めていたIさんは、8年前に定年でリタイアし、退職金で資産運用を始めた。最初は証券会社の営業マンにすすめられた投信をいくつか買っていたが、2年前に運用を一括で任せられるラップ口座でファンドラップを契約した。手間は減ったものの、運用成績がパッとしない。コロナショックもあって今後の生活資金に不安を感じている。

■プロ任せの運用、コスト高に

ファンドラップは運用のプロが選んだ複数の投信を組み合わせ、顧客ごとに適した資産配分で運用する金融商品です。Iさんのように「プロに一任しているのに思ったほど資産が増えない」と不満をもち、相談に来られる人は少なくありません。どうして成果が上がらないのか、ちょっと不思議ですよね。その謎を解くカギは「コストの高さ」にあります。

最近は安いタイプも登場していますが、国内の主なファンドラップの費用は年間で最大3%近くにのぼるといわれています。一般的に「ファンドラップ・フィー」と呼ばれる直接費用に加え、運用商品自体に掛かる間接費用が別途発生する料金体系になっています。

例えば年間保有コストが3%のファンドラップを1000万円契約すると、年間で約30万円、10年間で約300万円の費用がかかる計算になります。仮に内外の株式や債券を組み合わせた資産配分で期待リターン3%程度のポートフォリオを組んだ場合、ファンドラップの保有コストでリターンがほとんど吹き飛んでしまうのです。

■「バランス型」とコストを比較

ファンドラップには資産の取り崩しや相続などに関連したサービスが付いているものが多いので、全体としてコストが妥当かどうか分かりにくい面があります。単純に運用コストの水準感を探る目安として、ファンドラップと同じように複数の資産に分散投資する「バランス型」の投信と比較してみましょう。

日経電子版の「投資信託サーチ」を使って、図表の手順で検索してください。結果は実質信託報酬の低い順に並んでおり、最低が0.154%(年率)です。掲載した10本は購入手数料もかかりません。ファンドラップとの違いの大きさに驚く人もいるかもしれませんね。

もちろんバランス型にもいろいろなタイプがあるので選ぶ手間がかかりますし、コストだけで運用商品を決めることはできません。それでも自分が契約しているファンドラップの保有コストを正しく把握することは、成果につなげる第一歩です。私が相談を受けた人の中には、営業マンから「ファンドラップ・フィーだけで済むので安くなる」などと勧誘され、それをうのみにしたケースもありました。

■金融庁も「コスト高」を指摘

最後にもう一つ、参考になりそうな分析を紹介しましょう。金融庁がまとめた平成27年度の「金融レポート」にこんな記述がありました。「平均料率を使って、ファンドラップと一般の投信の保有コストを比較してみると、4年を超えて投資を継続する場合、ファンドラップの方が一般の投資信託よりも保有コストは高くなる計算となる」と。つまりファンドラップに切り替えたIさんは、長く運用するほどこれまでよりコストによる負担が増す可能性があるということです。

もともとファンドラップが普及した背景には、業界特有の「事情」があります。これまで証券会社は、顧客に短期間で新しいファンドに乗り換えさせる「回転売買」などで手数料収入を得てきました。しかし顧客の利益を削るこの販売手法が金融庁から問題視され、「資産管理型営業」への方向転換を迫られたのです。そこから証券会社が販売に注力したのがラップ口座です。証券会社の利益を維持する目的があるからこそ、高めの料金設定になっているのでしょうね。

友田行洋氏 アンバー・アセット・マネジメント(東京・千代田)社長。東京理科大学卒業後、大手証券に入社。2014年2月にアンバー・アセット・マネジメント設立。日本証券アナリスト協会検定会員。

(QUICK資産運用研究所)

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