<米国>ノードストロームが大幅高 値引き販売の減少で採算が改善
【NQNニューヨーク=岩本貴子】(米東部時間11時40分、コード@JWN/U)25日の米株式市場で百貨店大手のノードストロームが大幅に上昇している。一時、前日比18.3%高の29.05ドルをつけた。24日夕に発表した2020年8~10月期決算で、事前の市場予想に反し1株損益が黒字を確保したのを好感する買いが入った。
8~10月期の売上高は前年同期比16%減の30億8900万ドルだった。QUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(31億3000万ドル)は下回ったものの、店舗閉鎖で大きく落ち込んだ2~4月期や5~7月期に比べると前年同期比での減収率は縮小した。
新型コロナウイルスのまん延で消費者がオンラインでの買い物を増やすなか、ノードストロームも対応を進めている。自社サイトで、2日以内の配送や翌日引き取りに対応する商品数を増やしたうえ、オンラインで購入した商品を引き取れる場所を全米の350店に広げた。8~10月期の売上高に占めるオンライン販売の割合は54%だった。
1株損益は0.34ドルの黒字と0.05ドルの赤字を見込んでいた市場予想に反して黒字を確保した。値引き販売の減少で採算が改善したことなどが寄与した。
ピート・ノードストローム共同社長は発表資料で「足元の持ち直しの勢いは力強く、20年11月~21年1月期以降も改善が続く」と指摘した。