世界経済「米中摩擦で短期的に調整」 景気討論会

2019/1/25 14:20
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日本経済新聞社と日本経済研究センターは25日午後、東京・大手町の日経ホールで景気討論会を開いた。出席者からは海外景気について米中の貿易摩擦による影響を懸念する声が多く聞かれた。一方、貿易摩擦や政治的な不安定さにより近い将来景気後退のリスクがあるとはいえないとの意見もあった。

討論する(左から)AGCの島村琢哉社長、三越伊勢丹ホールディングスの杉江俊彦社長、ニッセイ基礎研究所の伊藤さゆり主席研究員、日本経済研究センターの岩田一政理事長(25日、東京・大手町)

討論する(左から)AGCの島村琢哉社長、三越伊勢丹ホールディングスの杉江俊彦社長、ニッセイ基礎研究所の伊藤さゆり主席研究員、日本経済研究センターの岩田一政理事長(25日、東京・大手町)

AGC(旧旭硝子)の島村琢哉社長は世界経済について「米中の貿易摩擦によるインパクト(衝撃)で短期的には調整局面だ」との認識を示した。その上で、米国向け輸出への依存度が高い中国を含めたアジアについて「米国の景気はまだ非常にしっかりしている」として楽観的な見通しを示した。

三越伊勢丹ホールディングスの杉江俊彦社長は中国の景気について「インフラ投資を減速させた影響が今後数年の間は出てくる」とした。その上で中国景気と関連の強い東南アジアについても「この数年は厳しい状態が続くだろう」と述べた。

ニッセイ基礎研究所の伊藤さゆり主席研究員は英国の欧州連合(EU)離脱問題について「交渉期限ぎりぎりまで協議が続く可能性がある」と指摘したうえで合意なきEU離脱の可能性についても「低いものの排除できない」とした。またEUのけん引役であるドイツの経済についても「屋台骨の自動車産業が振るわないことで2四半期マイナス成長となる可能性がある」と指摘した。

日本経済研究センターの岩田一政理事長は「EUや中国がふるわない」ことで2018年以降の世界経済の拡大モメンタムの減速が予想よりやや大きかったとした。米国の一部政府機関の閉鎖が1カ月続いていることに対しては「米国の第1四半期の成長率が2.5%から2%程度まで低下するリスクもある」と述べた。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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