全国消費者物価、2月は横ばい 3月都区部はマイナス幅拡大
総務省が25日発表した2月の全国消費者物価指数(CPI、2010年=100)は、値動きの大きい生鮮食品を除く総合が102.5と、前年同月と比べ横ばいだった。横ばいは2カ月連続で、QUICKの市場予想(0.1%上昇)には届かなかった。一方、先行指標となる3月の東京都区部のCPI(中旬速報値、生鮮食品除く)は0.3%下落し、2月(0.1%下落)からマイナス幅が拡大した。
2月の全国CPI(生鮮食品除く)は、原油安の影響で電気代や都市ガス代の下落幅が1月より拡大。エネルギー関連の品目が引き続き軒並み値下がりした。一方、生鮮食品除く食料や外国パック旅行などの物価は上昇した。2月は外国為替市場で円高・ドル安が進んだものの「現下の物価動向に大きく影響したとは見ていない」(総務省)という。
食料・エネルギーを除く「コアコア」の指数は101.1で0.8%上がり、上昇率は1月(0.7%上昇)からやや拡大。生鮮食品を含む総合は前月の横ばいから0.3%の上昇へ変わった。総務省は「エネルギーの下落の影響を除けば、緩やかな上昇基調」との見方を変えなかった。
東京都区部の3月のCPI(生鮮食品除く)は3カ月連続でマイナスとなった。年初からの原油相場の一段安を受け、電気代や都市ガス代、ガソリン代の下振れ圧力が強まった。一方で「コアコア」のCPIは0.6%上がり、上昇率は2月から0.1ポイント拡大した。併せて発表した東京都区部の15年度のCPI(生鮮食品除く)は前年比で横ばいだった。〔日経QUICKニュース(NQN)〕