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分配金健全度、改善の兆し(投信観測所)

2018/8/28 12:00
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毎月分配型投資信託の「分配金健全度」に改善の兆しがある。ここ数年で運用実態にそぐわない分配金の見直しが広がり、支払い額が減ってきたからだ。ただ、分配金を引き下げたファンドからの資金流出は続いており、投信市場での毎月分配型の存在感は薄れている。

■分配金健全度、やや改善

分配金には2つの種類がある。運用の成果(配当収入や売買益)から支払う「普通分配金」と、元本の一部を取り崩して支払う「元本払戻金(特別分配金)」だ。「分配金=普通分配金+特別分配金」の関係にあり、全体に占める普通分配金の割合が大きいほど健全度は高い。

毎月分配型の中でも、特に人気があったのは海外の不動産投信(REIT)で運用するファンドだ。この海外REIT型について、QUICK資産運用研究所が各月末時点における過去1年の分配金健全度を調べたところ、2018年7月末時点では24.3%(純資産総額の加重平均ベース)だった(表A)。分配金健全度は「1年間の普通分配金÷1年間の分配金合計×100」で算出した。100%に近いほど健全度が高いとみなす。

分配金減額の流れが加速したのは、16年11月に国内公募の株式投信で純資産総額(残高)がトップだった「フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)」が分配金を引き下げたのがきっかけだ。そのころの海外REIT型ファンドの分配金健全度は、わずか2.4%だった。

■無理な高分配、見直しの動き

当時は運用成績が低迷していたにもかかわらず(表B)、多くのファンドが無理して高い分配金を払い続けていた。運用の成果だけでは分配金をまかなえなかったため、元本を取り崩す「特別分配」を増やすしかなく、結果として分配金健全度が1ケタ台まで下がった。

「USリートB」が分配金減額にカジを切ると、ほかの大型ファンドも追随し、運用実態に見合った適正な水準へと分配金の見直しが広がった。「USリートB」は1年後の17年11月にも引き下げ、1万口あたりの分配金をピークの100円から35円まで段階的に減らした。

分配金の「適正化」の動きは今も続いている。今月には海外REIT型で残高3位の「ダイワ・US―REIT・オープン(毎月決算型)Bコース(為替ヘッジなし)」が分配金を引き下げた。海外REIT型の分配金合計(過去1年間の支払い総額)は18年7月末時点で6万7800円程度と、16年11月と比べ35%ほど減っている(表C)。

分配金健全度の改善は、運用成績が持ち直した影響も大きい。17年は海外のREIT価格が堅調に推移したことで運用益が増え、この年の10月は分配金健全度が67.7%まで回復した。ただ、18年前半にリターンがマイナスに落ち込んだ後も分配金健全度は2ケタ台を維持しており、分配金の見直しが健全度の改善につながりつつある。

■毎月分配型、資金流出が続く

目当てにしていた分配金が減り、毎月分配型ファンドには投資家の解約が続いている。国内公募の追加型株式投信(ETFを除く)のうち毎月分配型の資金動向は、18年7月まで15カ月連続で解約が設定(購入)を上回った(表D)。平均で月2000億円を超す資金が毎月分配型から逃げ出している。

かつて全体の7割超を占めていた毎月分配型の残高シェアは、18年7月末時点で3割台に下がった(表E)。けん引役だった毎月分配型の人気が衰えたことで、投信市場全体の残高(ETFを除く)も頭打ちだ。

■投信市場、変化の兆しも

投信市場の「高分配競争」が終わり、金融機関の商品開発や販売戦略にも変化の兆しが出始めている。年金の足しに定期的な現金収入を受け取りたい高齢者層には、高い分配金を出す毎月分配型に代わって、資産を計画的に取り崩しながら運用を続けられるような商品の投入が相次いでいる。

18年1月から積み立て型の少額投資非課税制度(つみたてNISA)が始まったこともあり、現役世代で資産形成への関心が高まりつつある。長期投資に適した低コストのインデックス型(指数連動型)や複数の資産に分散投資できるバランス型などにも徐々に資金流入が増えてきた。小売業やIT(情報技術)企業など異業種による参入もあって、投信業界では次の時代に向けた動きが少しずつ芽生え始めている。

(QUICK資産運用研究所 西田玲子)

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