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米国・欧州株概況

NY株ハイライト 「TINA」が誘う株高 業績懸念は波及せず

2019/10/24 6:52
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【NQNニューヨーク=張間正義】米主要企業の業績懸念は市場全体には波及しなかった。23日の米株式市場でダウ工業株30種平均は前日比45ドル高の2万6833ドルと反発して終えた。米主要企業で減収減益の決算が相次いだにも関わらず、ダウ平均以外の主要株価指数も上昇。「TINA(There is no alternative =他の選択肢はない)」と呼ばれる消去法的な買いが相場を支えている。

23日の取引開始前、市場では「きょうのダウ平均は100ドル以上の下落を覚悟しないといけない」との雰囲気が広がった。ダウ平均銘柄で「中国関連」の代表とされる米建機大手キャタピラーと航空機のボーイングが、2019年7~9月期の大幅な減収減益の決算を発表したためだ。ただ、市場の懸念は杞憂(きゆう)に終わった。キャタピラーは経営陣が中国販売の底入れ見通しに言及し、買いが優勢となった。ボーイングも運航停止中の主力小型機「737MAX」の運航再開見通しを変えず、株価は一時、4%上昇した。

ハイテク株が総崩れとならなかったのも市場心理の悪化に歯止めをかけた。19年10~12月期見通しが市場予想を下回った半導体のテキサス・インスツルメンツ(TI)は一時、10%近く下落。TIの低調な決算を嫌気し、主な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は2%強下落する場面があった。一方、業績期待の高いアップルが過去最高値を更新し、顧客情報管理(CRM)大手のセールスフォース・ドットコムやソフト大手のアドビが買われるなど、ソフト関連企業が半導体株から流出した資金の受け皿となるかのような動きをみせた。

主要企業の決算が市場全体に波及しなかった理由は2つある。1つ目は売上高純利益率が依然、高水準なことだ。米ファクトセットによると、7~9月期の主要500社の利益率は11.3%と3四半期連続で前年同期を下回る見通し。ただ、比較対象となる18年7~9月期は08年の調査開始以降で最高の12%だった。比較対象が高かったことに加え、11%台は過去の平均と比べても高い。景気減速の影響が利益率に本格的に波及している兆しはみえない。

2つ目はTINA理論による株買いだ。世界的に金利が低下するなか、S&P500種株価指数の構成銘柄の配当利回りは約1.9%と1.7%台の米長期金利を上回る。モルガン・スタンレーによると、各国中銀が金融緩和に傾いている流れを踏まえると、同社が集計対象とする世界の政策金利(国内総生産ベースでの加重平均)は20年前半までに過去最低だった13年4~6月期の水準近くまで低下するという。政策金利の低下は景気減速に歯止めをかける。金利の先高観が抑制されることもあり、本来は債券で運用するはずの資金が一段と株などに向かう可能性がある。

世界的に景気減速への懸念が高まり、本来であればリスク資産である株式は買いづらい状況だ。ただ、他の選択肢はないとの消去法的な株買いが景気減速下での株高につながる。23日に株価が急落したTIに対しても、サントラスト・ロビンソン・ハンフリーのアナリストは「債券を保有するよりもTI株(保有)の方がマシだ」と指摘していた。

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