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【NQNニューヨーク=戸部実華】(米東部時間10時59分、コード@TGT/U)20日の米株式市場でディスカウントストア大手のターゲットが急騰している。一時は前日比13.7%高の126.06ドルと上場来高値を更新した。20日朝に発表した2019年8~10月期決算が市場予想を上回る増収増益となり、20年1月期通期の1株利益予想も引き上げた。ネット通販と店舗を融合する戦略が奏功し、成長が続くとの見方から買いが膨らんでいる。
8~10月期の売上高は前年同期比5%増の186億6500万ドルとQUICK・ファクトセットがまとめた市場予想(184億5010万ドル)を上回った。既存店売上高が4.5%増と市場予想(3.7%増)以上に増えた。ネット通販が31%増え、全体をけん引した。ネットで注文した商品を即日店舗で受け取るサービスの利用が大幅に伸びた。
純利益は15%増の7億1400万ドルだった。売上高営業利益率が5.4%と前年同期(4.6%)から上昇した。マーケティング費や人件費は増えたが、それ以外のコストを幅広く抑えた。米報道によると、ネット通販で買った商品を店舗で受け取る客が増え、配送コストが大幅に低下したようだ。特別項目を除く1株利益は1.36ドルと市場予想(1.19ドル)を上回った。
ブライアン・コーネル最高経営責任者(CEO)は「8~10月期の業績は我々の戦略の持続性の一段の証拠となった」とコメントした。通期の特別項目を除く1株利益見通しは従来の5.90~6.20ドルから6.25~6.45ドルに引き上げた。下限でも市場予想(6.19ドル)を上回った。