ビットコイン初の6000ドル台 再分裂の思惑で買い
1カ月で50%超上昇
【NQNニューヨーク=横内理恵】インターネット上の仮想通貨ビットコインが20日、初めて6000ドルの大台に乗せた。情報サイトのコインデスクによると米東部時間の正午前に、前日比304.23ドル(5.3%)高い6003.81ドルまで上昇する場面があった。過去1カ月間の上昇率は50%を超え、5000ドル台に乗せた9月初めから2カ月足らずで6000ドル台に到達した。
来週にも再び分裂するとの思惑が買いにつながっているという。8月に分裂し、新通貨「ビットコインキャッシュ」が誕生した際には、ビットコイン保有者に新通貨が付与された。ビットコインを取得すれば新通貨がもらえるとの期待感があるようだ。
18日には米商品先物取引委員会(CFTC)が仮想通貨を使った資金調達「新規仮想通貨公開(ICO)」への規制に乗り出すとの警戒感から、一時9%安まで下げる場面があった。ただ仮想通貨が急速に普及することで需要が増え、価格が上がるとの見方から相場は上昇傾向が続いている。
情報サイト「コインマーケットキャップ」によると、価格に発行枚数をかけた時価総額は一時997億ドル(約11兆3000億円)を超え、1000億ドルに迫った。ダウ工業株30種平均の採用銘柄ではユナイテッド・テクノロジーズやゴールドマン・サックスなどを上回る規模となった。