日銀総裁、円相場「安定的な推移が望ましい」
記者会見
日銀の黒田東彦総裁は19日の金融政策決定会合後の記者会見で、外国為替レートに関し「ファンダメンタルズを反映して安定的に推移することが望ましい」と述べた。10日の国会での円の総合的な価値を示す実質実効為替レートに関する発言については「名目為替レートの水準や先行きについて申し上げたことではない」と語った。円安の経済への影響を巡っては「経済セクター、規模などによってプラスの部分、マイナスの部分いろいろある」との認識を示した。
景気認識については「緩やかな回復を続けている」と語り、前回の見方を維持した。先行きは「緩やかな回復を続けていくと考えられる」と指摘した。
物価に関しては「予想物価上昇率は、やや長い目でみれば、全体として上昇しているとみられる」との認識を示した。消費者物価の前年比は「エネルギー価格下落の影響から、当面ゼロ%程度で推移するとみられる」と述べた。物価安定の目標とする消費増税の影響を除いた消費者物価指数(CPI、生鮮食品を除く)の前年比上昇率2%の達成時期は「2016年度前半ころ」との見通しを改めて示した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕