海運3社、コンテナ船統合会社の業績下振れで損失 サービス混乱
商船三井(9104)と川崎汽船(9107)、日本郵船(9101)の3社は16日、共同で設立したコンテナ船事業の統合会社オーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)の不振に伴い、損失が発生すると発表した。
ONEは3社の持ち分法適用会社。3社は同日、ONEの2019年3月期の連結最終損益が6億ドル(約670億円)の赤字になる見通しだと公表した。従来予想は1億1000万ドル(約120億円)の黒字だった。4月の営業開始直後に発生したサービス混乱の影響で積み荷が想定を下回り、運賃収入が減少した。一部費用も増加し収益を圧迫した。燃料油価格高騰に対応したコスト削減も目標額を下回る見通しとなった。
これに伴い商船三井は同日、18年4~9月期の連結純利益が前年同期比58%減の55億円となったと発表した。従来予想は80億円だった。通期業績は精査中で、31日に予定する18年4~9月期の決算発表時に公表する。
川崎汽船は19年3月期の連結最終損益が215億円の赤字(前期は103億円の黒字)になりそうだと発表した。従来予想は70億円の黒字。燃料費の上昇や自動車船事業の運航効率悪化も利益を圧迫し一転赤字になる。
日本郵船はONEの不振で18年7~9月期に約80億円の営業外費用を計上すると発表した。併せて、機体整備の不祥事があった子会社の日本貨物航空の改善措置などに伴う特別損失や有価証券売却益も計上する見込み。19年3月期の業績予想は精査中で、31日に開示する予定だ。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕