<米国>アップル続伸 ニーダムがサービス事業の高い成長力を評価
【NQNニューヨーク=張間正義】(米東部時間11時43分、コード@AAPL/U)15日の米株式市場でスマートフォンのアップルが続伸し、前日比2.3%高の396.99ドルを付ける場面があった。ニーダムが15日付で目標株価を350ドルから450ドルに引き上げ、好感した買いが入った。ウォール街のアナリストでは最高の目標株価となる。利益貢献度が大きいサービス事業の高い成長力を評価した。
ニーダムの担当アナリストはアップルについて、同社製品の利用によるLTV(ライフ・タイム・バリュー=顧客生涯価値)の向上が長期的に業績を押し上げると指摘した。LTVとは、アップル製品を使い続けた顧客がサービスや製品に支払う累計額を表す。
顧客がアップルのエコシステム(生態系)でより多くのサービスに利用料を払うことで、1人当たりの売上高が伸びる見通しを説明。アップル製品をプラットフォームとする顧客は世界で9億5000万人とし、今後11年間の累計で1人2000ドルの粗利益の増加につながると可能性があると試算した。
アイルランド政府がアップルに与えた130億ユーロ規模の税優遇は違法として欧州委員会が同国に追徴課税するよう指示した問題で、EU司法裁判所は15日、この指示を取り消す判断を示した。アップルの海外への利益移転による税逃れはなかったとの判断になったことも、買いにつながっている面がある。