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ずずずさん、目標は教育資金づくり(投信ブロガー)

ブログ「ずずず のんびり日記 米国株日本株投資」を運営する「ずずず」さんはシステムエンジニアとして働く30代半ばの男性。最近購入した都内の一戸建て住宅に共働きの妻と子どもの家族3人で暮らしている。

運用の最終目的や老後の資金づくりについては、今はあまり意識しておらず、現在の大きな目標は子どもの教育資金づくり。自分の体験が、子どもが成人した時に資産運用のことを学ぶのに役立ってほしいという。ずずずさんの投資スタイルを聞いた。

株主優待目的で始めた日本株投資

――投資のきっかけを教えてください。

「リーマン・ショックが起こった後の不況でボーナスが出ない年がありました。そんな時に、仕事以外で何か稼げる手段があるのかどうか考えていたところ、本屋で株式投資の本に出くわしました」

「もともと会社の先輩が日本株投資をしていて、携帯電話で株を購入している姿を見た時に、なんだかカッコいいな、自分もやってみたいと思っていたので、2009年にネット証券に口座を開設し、10年に入ってから投資を始めました」

――どんな株を買ったのですか。

「株主優待が充実している日本株です。少しでも生活の助けになればと思いました。優待目的だったので長期保有を前提にしていましたが、そのうち株主優待の条件が厳しくなり、保有している銘柄の半分以上で優待がもらえなくなり、配当金だけを受けとる状況になりました」

「株主優待目的の日本株投資は今も続けていますが、ある投資ブログを見ていたら、米国株には配当利回りが5%という銘柄もあるのを知りました。日本株の1~2%の配当利回りよりもずっとうまみがあると思い、17年2月ごろからは米国株式にも投資するようになりました」

株式売却資金を住宅ローンの頭金に

――投資金額を具体的に教えてください。

「妻の給与収入を家族の生活費に充てられる関係で、私の手取り収入の4割ほどを住宅ローンの返済に充て、生活費などを除いた残り3割ほどを貯金と投資に回しています」

「18年の配当金は日米株式で合計10万円超ありました。現在、妻の分は含まずに自分だけで貯金額が230万円くらいあり、株式の評価額は400万円程度。投資信託(ファンド)の時価は上場投資信託(ETF)を含めて100万円くらいです(19年7月末時点)」

「株価が下がった時に安いと思って買う『逆張り』投資が好きです。幸いにも大きな損をすることなく、この9年で600万円くらいまで時価が膨らみました。今年、住宅ローンを組んで一軒家を購入したのですが、頭金には現金と株の売却資金あわせて約300万円を充てることができました」

少額でもファンド積み立て継続の威力

――ブログを始めたのはどんな理由からですか。

「2年半ほど前に子どもが生まれてから、それまでよりも比較的早く帰宅するようになりましたが、逆に時間を持て余すようになり、『自分も投資ブログを書いてみたい』と思うようになりました」

――ファンドを購入するようになったのはなぜですか。

「米国株投資を始めた後ですが、ファイナンシャルプランナー(FP)の方の著書を読んで、少額でもファンドの積み立て投資を毎月続けると、将来お金がたまるという解説に目を引かれました」

「個別株式投資は面白い半面、企業情報を詳しく調べる必要があり、何かと面倒で手間がかかります。それに対し、ファンドの積み立て投資は、購入の設定さえしておけば、忘れていても買い付けしてくれるのでとても楽です」

インデックスファンドの積み立てをベースに

――積み立て投資しているのはどんなファンドですか。

「個別株投資はアクティブ運用そのものなので、積み立て投資はインデックスファンドの購入で十分と思い、インデックス投資を始めました。その際、著名インデックス投資ブロガーの方の書き込み内容は大いに勉強になりました」

「今は低コストのインデックスファンドを主体に、つみたてNISA(積み立て型の少額投資非課税制度)、特定口座とジュニアNISAを使い分けながら、毎月、2万~3万円の範囲で積み立て投資しています(図A)」

「普段の生活に支障がでない金額で、気が向いたときに個別株式を購入するのが今の投資スタイルです。ファンドが大きく値下がりしたときには、株の逆張り同様にナンピン買い(追加購入して平均取得価格を下げる)もします。ロボ・アドバイザーもほんの少額ですが試しています」

――リスクやリターンを数字で意識していますか。

「リスクは最悪で資産が半減くらいまでの損失もあり得るかもしれない程度には考えていますが、細かくは意識していません。リターンも同様で預金するよりも資産が多くなればいい程度の気持ちで、20年、30年後に年率で1~2%程度以上のリターンがあれば十分といった感じです」

投資仲間とのラーメン食べ歩きの会も

――運用の目標を置いていますか。

「『老後2000万円問題』が話題となっていますが、老後の生活資金はおそらく何とかなるくらいに考えています。今は子どもが成長するまでの学費の工面が大きな目標です。『児童手当』の支給額をそのまま学資保険に充て、資産運用との2本立てで教育資金づくりを目指しています」

「子どもが成人した時に、資産運用などお金にまつわることを自らの体験をもって教えることができたらうれしいです。何にいくら投資して、どれくらい増えたのか一緒に振り返り、子どもと資産運用の大切さを共有したいと思っています」

――投資やブログを始めてよかったことはありますか。

「投資仲間とのつながりです。米国株、日本株投資の仲間とのオフ会などもあり、色々な方たちとの交流ができています。自分とは違う考えを知るのも大切です。仲間でラーメンを食べ歩く会もあり、楽しみながら投資を続けられています」

(QUICK資産運用研究所 聞き手は望月瑞希、高瀬浩)

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