10月の中途求人倍率1.68倍 IT系は4倍強の高水準

2018/11/12 11:40
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リクルートホールディングス(6098)傘下のリクルートキャリア(東京・千代田)が12日まとめた10月の転職求人倍率は1.68倍だった。求人数よりも転職希望者の伸びが高かったために倍率は前年同月比0.20ポイント低下したが、企業の間では特にIT(情報技術)関連の採用意欲の高まりから転職を検討する人が増えるなど市場は拡大している。

職種別の求人倍率では、都市再開発の活発化で建設関連技術者が4.44倍で最も高かったが、それ以外ではモノがネットにつながる「IoT」の技術導入などに必要な機械の組込・制御ソフトウエア開発技術者が4.23倍、WEBプログラマーなどのネット関連専門職が4.09倍と、IT技術者の需要の強さが目立つ。

リクルートキャリア経営統括室の高田悠矢氏は「人工知能(AI)やビッグデータ、IoTを活用した技術開発に必要な人材は業種の垣根を越えて取り合いとなっている」と話す。高田氏によると、転職者のうち、前職よりも賃金が1割以上増加した人の比率はIT人材で32.4%増と全体の平均である30.2%を上回る。好待遇を期待して転職を希望する人が増えているものの、大手企業ですらIT人材の確保には工夫が必要となっている。

トヨタ自動車(7203)が人材の確保に向けて重視したのは拠点の立地だ。自動運転の技術開発を手掛ける子会社トヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント(TRI-AD)の研究拠点を東京・日本橋に新設し。10月から本格稼働している。豊田市などの既存の研究所ではなく都心を選んだのは、都会志向の強いIT技術者を囲い込む目的もある。

トヨタのほかデンソー(6902)などグループの出向を中心に270人の人員でスタートしたが、今後は中途採用などを拡大し1000人規模の開発体制を整える。給与や雇用環境の改善といった人材戦略の巧拙がこれまで以上に企業の成長を左右するカギとなりそうだ。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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