9月の企業物価指数、前月比0.2%下落 新型コロナが下押し
日銀が12日発表した9月の企業物価指数(2015年平均=100)は100.1と、前月比で0.2%下落した。下落は4カ月ぶり。新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、企業の生産活動の回復が鈍く、企業物価の下押し要因となった。
企業物価指数は企業同士で売買するモノの物価動向を示す。4~6月の原油価格の下落を背景に電力・都市ガス・水道が大きくマイナスになったほか、金属製品や生産用機器なども物価を押し下げた。
一方で、足元の国際商品市況の回復を受けて、非鉄金属やスクラップ類の物価上昇が下支えした。
前年比では0.8%下落と、7カ月連続の下落だった。
円ベースで輸出入物価をみると、輸出物価は前月比で0.1%上昇、前年同月比では1.5%下落した。輸入物価は前月比で0.2%上昇、前年同月比では10.1%下落した。
企業物価指数は消費増税を含んだベースで算出している。消費増税の影響を除いた企業物価指数は前月比で0.1%下落と、4カ月ぶりに下落した。前年同月比では2.3%下落した。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕