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豊島逸夫の金のつぶやき

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ボルトン氏解任、投資家リスク選好高める

2019/9/11 9:39
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トランプ米大統領がツイッターでボルトン氏解任を発表した1時間ほど後に、ポンぺオ国務長官とムニューシン財務長官が共同記者会見に臨んだ。目的は対テロ制裁強化策の発表であった。

しかし、その後の記者団からの質問は、ボルトン氏解任に集中。

「(この電撃人事に)仰天したか」と聞かれ、ポンぺオ氏は、ニヤニヤしながら「私は驚いたことはない」と答えた。

会見の最後には「2001年9月以来、最も重要な対テロ制裁」とも強調している。この発言には深い意味があるとの観測が市場には流れる。

実は、トランプ氏が、ひそかに9月8日にタリバン指導者たちとアフガニスタン大統領を大統領山荘キャンプデービッドに招いていたが、会談を突然キャンセルしたと7日にツイッターで打ち明けていた。

アフガニスタン紛争に終止符を打ったとの「外交業績」を大統領選挙前に固めておくためのタリバンとの和解策であったが、強硬派ボルトン氏は反対していた。

この「殿、ご乱心」という穏健派のごとき抵抗が、結局、ボルトン氏の最後の忠告となったのだ。

「9月11日」を控え、NY同時多発テロに関与したとされるタリバンとの国内での接触には、世論からも強い批判が噴出したはずだ。

それゆえ、ポンぺオ氏とムニューシン氏の共同会見は、対テロ政策の政権内主導権奪取を誇示する意図が透けるのだ。両氏とも徹底して「殿、御意」との忠義の姿勢を貫く。

最近のトランプ氏は、大統領選挙を意識して、「戦争という最悪事態は回避」の姿勢が鮮明であった。

それゆえ、市場は「強硬派の重鎮」が解任されたことで、まずイラン・リスクが後退すると読む。ただし、イランがすんなりと応じるか否かは定かではない。とりあえずホルムズ海峡封鎖リスクが遠のいたとは言えよう。この電撃解任に真っ先に反応したのが原油市場であった。瞬間的に1ドルほど急落している。「安全通貨」円も1ドル=107.20円台から107.50円台まで急落した。金も1トロイオンス=1495ドル台まで反発していたが、一気に1485ドル台まで急低下を演じた。債券市場では「安全資産」としての米国10年債が売られ、利回りが1.66%台から1.74%台にまで急騰した。1日の変動幅としては大きい。金利反転の流れが加速された感がある。

今後の市場の関心は、北朝鮮地政学リスクへの影響だ。ボルトン氏が反対していた北朝鮮との直接対話がさらに進行するシナリオは、日本にとっても気になるところだ。近く国連総会出席のためニューヨーク入りが予定されるイランのロウハニ大統領と直接会談するか否かも市場にとって関心事である。対ベネズエラの強硬姿勢も軟化する可能性がある。

総じて、トランプ・リスクが、どの程度軽減されるか。市場は安堵しつつも、ボルトン氏なきトランプ政権の変化を慎重に見守っている。

豊島逸夫(としま・いつお)
 豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層真理」を連載。
・公式サイト(www.toshimajibu.org)
・ブルームバーグ情報提供社コードGLD(Toshima&Associates)
・ツイッター@jefftoshima
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