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東証REIT指数が2000回復 上昇持続に死角はあるか

2019/7/11 16:35
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11日の東京市場で、不動産投資信託(REIT)の総合的な値動きを示す東証REIT指数は心理的節目の2000を2007年12月以来、11年7カ月ぶりに終値で回復した。米欧中銀などによる緩和期待と世界景気のピークアウトに対する懸念が増し、ディフェンシブ性がありながら一定の利回りが確保できるとして投資家の支持を集め、REITに対して資金流入が続いている。市場では高値圏からの調整を危ぶむ向きもあるが、バリュエーション(投資指標)面ではいまだ上昇余地を残しているとの声も多い。

東証REIT指数は11日、前日比12.06ポイント(0.60%)高の2008.31で取引を終えた。日銀は足元でほとんど買い入れに動いておらず、主な買い手とみられるのは、債券運用が厳しさを増すなかで代替商品を模索している地銀など国内金融機関だ。海外勢は「利下げによる一段の価格上昇をにらんだヘッジファンドなどが短期的に入ってきているものの、今の水準では不動産専門の投資家は様子見」(みずほ証券の大畠陽介シニアアナリスト)になっているという。

投資口価格の上昇に伴い魅力の源泉である分配金利回りは低下しているが、予想利回りはJ-REITの加重平均で3.7%台と、指数が前回、取引時間中に2000を回復した15年1月(3%前後)と比べてなお高い。安定配当の高利回り株と比べれば利回り妙味は薄いとの見方もあるが、相対的な収益の安定性に加え「レイトシクリカル(市況が景気などに遅行する)な業界で、景況感がピークアウトしてもすぐには利回りが低下しない」(モルガン・スタンレーMUFG証券の竹村淳郎アナリスト)という安心感が選好につながっている。

現状の水準は指標面では果たして買われすぎか、それとも上昇余地を残しているのか。J-REIT全体で株式のPBR(株価純資産倍率)に相当するNAV(純資産)倍率をみると、10日時点では平均1.17倍。不動産証券化協会によると、過去10年間の平均は1.12倍(6月時点)でほぼ同水準だ。数字だけを見れば過熱感は薄い。

モルガンMUFGの竹村氏によると、前回の上昇サイクル時にNAV倍率は06年の中ごろに一度1倍まで下がった後、同年末から07年初にかけて1.3倍程度まで急伸したと指摘。その後、07年5月末にREIT指数は最高値の2612を付けた。「当時は足元と異なり不動産価格の上昇期待が高まってはいたが、景気のピークアウトが意識されていた点は似ている」という。当時の日米の長期金利はいずれも現状の水準よりもはるかに高く、現状ではREITの投資妙味が相対的に高い。

ただ、市場は20年の東京五輪後の不動産市況のピークアウトも意識している。不動産価格の上昇が見込めなければ、将来のREITの価格を考える上ではマイナスだ。みずほ証券の大畠氏は「NAV倍率がヒストリカル水準を上回っていくなら、さらに不動産価格が上がるのを織り込むということになり、ファンダメンタルズからは乖離(かいり)していく」と指摘。そろそろ警戒を強めていくべき水準だとの見方を示す。

この先の相場展開を見る上で、注意するべき点もいくつかある。まず意識されるのは、REIT相場上昇の一要因となってきた米欧の金利低下期待が後退してしまう可能性だ。「米中摩擦が解決に向かうなど、金利反転シナリオは実現してももっと先。積極的にREITを売る状況ではない」(しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹・運用本部長)が、中銀高官などの発言には気を配る必要がある。

もう一点が7、8月の決算と同時に発表される可能性のある公募増資(PO)だ。増資を活用した物件ポートフォリオの入れ替えは投資口価格の上昇につながる場合もあり、必ずしも悪影響ばかりが大きくなる訳ではない。また、投資口価格の上昇を背景に、物件の取得費用の一部を保有物件の売却で賄うことで大規模な増資は減っているとの見方もある。それでも、実施すれば需給懸念から一定の価格軟化要因となりかねない。

さらに米国発の貿易摩擦懸念などが再燃し、総リスクオフとなった場合にはリスク資産である以上、REITも売り圧力を免れない。流動性の低さゆえ、株式と比べて換金売りに弱い傾向がある点も留意しておく必要がある。

〔日経QUICKニュース(NQN) 三好理穂〕

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