中国政府、米国債の購入縮小や停止検討 米報道
<訂正> 11日0:45に公開した「中国政府、米国債の購入縮小や停止検討」の記事中、中国の米国債保有額の円換算が「約135億円」とあったのは「約135兆円」の誤りでした。
【NQNニューヨーク=横内理恵】中国政府が米国債の購入の減額や停止を検討しているとの見方が浮上した。米東部時間10日早朝に米ブルームバーグ通信が中国政府関係者の話として報じた。中国の米国債保有額は世界最大。購入を減らせば需給に影響を与えかねず、米国市場では米国債売りに拍車がかかっている。
中国の外貨準備運用に携わる政府高官が米国債の購入の減額や停止を提案しているという。今後の米国債の発行増に伴うリスクに加え、米中の貿易を巡る摩擦も理由に挙がっているもようだ。米財務省の国際資本統計によると、中国の米国債保有額は10月末時点で約1兆1900億ドル(約135兆円)と国別で最大だ。
米債券市場では需給緩和懸念から10年物国債の売りが膨らんでいる。10年債利回りは一時前日比0.04%高い2.59%と、昨年3月以来の水準に上昇(価格は下落)した。
外国為替市場では円高・ドル安が進み、1ドル=111円27銭と、昨年11月下旬以来の水準まで円が買われた。米債券市場から資金が流出する可能性が意識され、幅広い通貨に対してドルが売られている。