6月の景気動向指数、一致指数が5カ月ぶりに上昇
内閣府が7日発表した6月の景気動向指数(CI、2015年=100)速報値は、景気の現状を示す一致指数が前月比3.5ポイント上昇の76.4となった。緊急事態宣言が全国で解除されたことなどを背景に、5カ月ぶりに上昇した。
緊急事態宣言が5月下旬に全面的に解除されたことや1人10万円の特別定額給付金の支給などを背景にした「商業販売額(小売業)」の回復や、自動車の出荷が戻りつつある「耐久消費財出荷指数」などが寄与した。「鉱工業用生産財出荷指数」や「生産指数(鉱工業)」も伸びた。
一致指数の動きから機械的に求める景気動向指数の基調判断は、11カ月連続で「悪化」となった。基調判断が11カ月連続で「悪化」となるのは、08年6月からの11カ月連続以来となる。
数カ月後の景気を示す先行指数は前月比6.7ポイント上昇の85.0と、2カ月連続で上昇した。「消費者態度指数」や「最終需要財在庫率指数」などが寄与した。景気の現状に数カ月遅れて動く遅行指数は前月比0.8ポイント上昇の93.3と11カ月ぶりに上昇した。
CIは指数を構成する経済指標の動きを統合して算出する。月ごとの景気動向の大きさやテンポを表し、景気の現状を暫定的に示す。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕