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豊島逸夫の金のつぶやき

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緊急事態入りの日本へ米株急騰の「餞別」

2020/4/7 12:03 (2020/4/7 13:02更新)
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6日の米ニューヨーク(NY)市場では、イタリア、スペインそしてNYのコロナ感染者や死者数がピークアウトの兆しか、との感触だけで、株はダウ工業株30種平均で一気に1627ドル高。7%超の急騰を演じた。

材料視されたのが、今や全米で時の人となったクオモNY州知事の発言だ。死亡者数推移のグラフを示しつつ、入院患者数も集中治療室(ICU)入りの重篤患者数も含めて、「やや」平たん化の兆しと語った。ただし、そのグラフの形状は、山ではなく高原状だ。引き続き高水準が続き、危機的状況にある、との説明であった。

しかるに、市場に流れたのは「感染拡大、いよいよピークアウトか」という見出しだ。これにアルゴリズム取引が反応して、買いの連鎖が発生。思わぬ上げ幅となった。米国民が身近に感じている強い危機意識と、早くも「ポスト・コロナ」を先取りするかのような市場の動きの間には、かなりの温度差がある。

それゆえ、アルゴリズムに追随して買いを入れる人間の投資家は、半信半疑。おっかなびっくりの買いゆえ、ヘッジとして金も購入する。

金市場のほうは、「換金売り」が一巡して、再び買い直されつつある地合いだ。こちらも一気に1トロイオンス1610ドル台から1670ドル台まで急騰した。

なお、NY株高の影響で、日本株も急騰の局面があった。米国株の急騰が、これから緊急事態に入る段階の日本には、思わぬ「餞別(せんべつ)」となった感がある。未知の領域に入る日本経済ゆえ、株価が急落しても不思議ではない。そのショックを吸収するバッファー(余裕)が出現してくれたことで、これから緊急事態宣言に直面する市場には安堵効果が感じられる。日本株には、いずれ二番底不可避との見解も多い。仮にそうなるにしても、超大型経済支援策が実行されるまでの「時間稼ぎ」にもなろう。周回遅れで緊急事態入りすることが悪いことばかりではなかった。国を挙げての総力戦に勝利するためには、勝ち方にこだわるほどの余裕はあるまい。高校野球で一回表、内野安打で思わぬ1点を拾ったごとき展開である。

豊島逸夫(としま・いつお)

 豊島&アソシエイツ代表。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラー。チューリヒ、NYでの豊富な相場体験とヘッジファンド・欧米年金などの幅広いネットワークをもとに、独立系の立場から自由に分かりやすく経済市場動向を説く。株式・債券・外為・商品を総合的にカバー。日経マネー「豊島逸夫の世界経済の深層真理」を連載。
・ブルームバーグ情報提供社コードGLD(Toshima&Associates)
・ツイッター@jefftoshima
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