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国内株概況

株、身動きとれぬ投資家 先手打ったFRBに疑心暗鬼

2020/3/4 12:53
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4日午前の東京株式市場で日経平均株価は反発し、前日比74円高の2万1156円で終えた。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に、米連邦準備理事会(FRB)は緊急利下げを決めたにもかかわらず、3日の米株式相場が急反落した。「緊急利下げ」という12年ぶりの大きなカードを切った背景に何があるのか。FRBの行動を読もうとすればするほど、投資家の疑心暗鬼は深まる。

「このタイミングで利下げのカードを切るとは」――。日本時間4日未明、新型コロナの拡大を受け、FRBが3日に緊急利下げに踏み切ったとのニュースが流れると、市場関係者は驚きを持って受け止めた。

FRBのパウエル議長が3日の記者会見で「状況は極めて不透明で流動的だ。経済を支えるため、政策ツールを用いて適切に行動する」などと述べると、かえって「差し迫った危機が訪れているのではないか」との思惑が浮上して売りを促した。米ダウ工業株30種平均の下げ幅は一時1000ドルに迫った。

4日の東京市場では米大統領選に向けた民主党予備選挙の「スーパーチューズデー」で、市場の支持が多い中道派のバイデン前副大統領が一部の州で勝利したと伝わったこともあって、先物には買い戻しが入った。

ただ、現物株の上値の売り注文と下値の買い注文はここ数日に比べて少なく、身動きのとれない投資家が増えている状況だ。「米利下げ圧力が高まれば、日米金利差の縮小を背景にした円高・ドル安が進みやすくなるため、日本株を積極的に買えず、売りにも買いにも動けない投資家が多い」(マッコーリーキャピタル証券の増沢丈彦ヘッドオブセールストレーディング、日本人顧客担当)という。

市場では今回の緊急利下げの効果をめぐっては懐疑的な見方が多い。JPモルガン・アセット・マネジメントの前川将吾グローバル・マーケット・ストラテジストも「そもそも新型コロナによる経済活動の抑制は利下げでは解決できず、足元で低迷する需要を押し上げる効果は限られる」と話す。

それでもあえてこのタイミングでFRBが12年ぶりのカードを切った理由は何か。三井住友DSアセットマネジメントの吉川雅幸チーフマクロストラテジストは「米欧では企業の信用リスクの動向が最大の焦点だ。焦げ付きが発生するなどして企業の資金繰りが急速に悪化すれば、金融市場が危機に見舞われかねず、そうした最悪シナリオを回避したかったのではないか」と指摘する。

こうしたなか、早くも市場ではポスト・コロナのシナリオを模索し始めている。野村アセットマネジメントの榊茂樹チーフ・ストラテジストは「世界保健機関(WHO)で新型コロナの治療薬の臨床研究が進むなか、WHOから治療法の確立に向けた前向きな発表が出れば、各国の金融緩和策や財政刺激策をテコに世界の株式相場は再び騰勢を強める」と話す。

新型コロナの震源地である中国では新たな感染者数が減っている。感染の拡大は3月がピークで、気温が上昇する4月には感染拡大は収束するとの見方もある。市場では「日本株などリスク資産は、反発を見越して買い場を探る時期に入った」(ベアリングス・ジャパンの溜学・執行役員運用本部長)との声も聞かれ始めた。

もっとも、先を読む株式市場とはいえ、未知の部分があまりにも多いのが新型コロナウイルスだ。常識や経験則が通じないと肌で感じる市場参加者にとって、ポスト・コロナの局面を意識しても、具体的な売買に反映するにはもうしばらく時間が必要と言えそうだ。

〔日経QUICKニュース(NQN) 末藤加恵〕

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