東証システム障害明け、動向注視
(先読み株式相場)
2日の東京株式市場で日経平均株価は上昇か。前日の終値(9月30日終値を10月1日終値と認定)である2万3185円12銭と比べて120円ほど高い2万3300円近辺まで上げそうだ。9月30日と10月1日に米国株が上昇しており、日本株を押し上げるだろう。ただ、日本時間夜に9月の米雇用統計の発表を控え、次第に様子見ムードが広がる公算が大きい。
1日の東京市場は東京証券取引所のシステム障害で、全ての銘柄の取引が停止となった。東証は2日朝、同日の売買について通常通り実施すると発表した。
2日早朝の大阪取引所の夜間取引で日経平均先物12月物は2万3330円と、9月30日の清算値(2万3190円)を140円上回って終えた。
米株式市場ではダウ工業株30種平均が9月30日、10月1日の2営業日で364ドル(1.3%)上昇し、2万7816ドルとなった。大型ハイテク株も総じて買われ、ナスダック総合株価指数は9月3日以来の高値だ。米国の追加財政政策を巡る与野党の協議はなお主要項目に隔たりがあると伝わるが、米株の底堅い動きは投資家心理を上向かせ、日本株にも買いが入りそうだ。
個別では、9月30日の取引終了後に材料が出た銘柄にあらためて注目が集まる。レオパレス(8848)は30日、米ファンドのフォートレス・インベストメント・グループから支援を受け入れると発表。SBIジャパンネクスト証券が運営する私設取引システム(PTS)の1日のデイタイム・セッション(午前8時20分~午後4時)で、レオパレス株は前日の東証終値を79円(41.4%)上回る270円を付ける場面があった。1日のPTSで売られていた日本取引所(8697)、富士通(6702)の動向も注目だ。
きょうは8月の完全失業率・有効求人倍率が発表される。東証マザーズ市場にタスキ(2987*J)が上場する。
中国のほか、韓国、台湾、香港が引き続き休場。9月の米雇用統計について、市場は非農業部門の雇用者数が前月から80万人程度増えると予想している。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕