スプリントとTモバイルが大幅安 米当局の統合承認に懸念強く

2018/5/1 5:55
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【NQNニューヨーク=松本清一郎】4月30日の米株式市場でソフトバンクグループ傘下の米携帯電話4位、スプリント株が急落した。終値は前週末比13.7%安の5.61ドルだった。同3位のTモバイルUSも6.2%安の60.51ドルと大幅に下げた。両社は29日に経営統合を発表したが、米規制当局が統合を承認するか読めないうえ、実現しても資産売却を求められるとの指摘が出た。事業の不透明感を嫌気した売りに押された。

Tモバイルはスプリント株を265億ドルと評価し、株式交換で経営統合する。だが30日終値で計算したスプリントの時価総額は225億ドルまで低下し、評価額を15%ほども下回った。市場は今回の統合案を額面通りに受け取らなかったことになる。

経営統合は米連邦通信委員会(FCC)と米司法省が審査する見通し。FCCは2014年にスプリントとTモバイルの統合に反対し、両社の交渉が中止になった経緯がある。司法省は昨年11月、AT&Tのタイムワーナー買収案に差し止め訴訟を起こした。カウエンのポール・ギャラント氏は「司法省は現状の携帯市場の構造を守ることが消費者に利益になると考え、統合に異議を唱えるだろう」とみる。株式市場では「今回の統合が承認される可能性は最大でも50%」との指摘も出た。

承認されても新たなハードルが残る。UBSのアナリストチームは29日付リポートで「統合新会社は資産売却などを迫られる可能性がある」と指摘した。新会社は「米国の主要地域のほとんどで周波数帯の3分の1以上を保有することになる。(シェアの高さから)FCCが厳しく審査することなるだろう」という。周波数帯などの資産売却を迫られれば企業価値が低下するとの見方も出た。

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