仏像大使の2人が醍醐寺展に 大威徳明王像に興味

2014/8/31付
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奈良国立博物館で開催中の「国宝 醍醐寺のすべて」(奈良国立博物館、醍醐寺、日本経済新聞社主催)に31日午前、作家でクリエーターのいとうせいこう氏とイラストレーターのみうらじゅん氏が訪れ、仏像や文書など国宝や重要文化財などを鑑賞した。両氏は同展を応援する「仏像大使」で、気になる展示物の前で両氏はじっくりと学芸員の説明を聞いたり、仏像談議を行うなど、仏教美術への関心の高さをうかがわせた。

鑑賞後に記者会見する、いとうせいこう氏(左)とみうらじゅん氏

鑑賞後に記者会見する、いとうせいこう氏(左)とみうらじゅん氏

鑑賞後の記者会見では、初めて醍醐寺外で公開された五大明王について、いとう氏が「全体的に仏像に厚みがあり、ふっくらしている」と述べると、みうら氏は「国内の他の仏像とは異質。スパイスがちょっと違う。食べたことのない味だ」と感想を述べた。

特に五大明王の1つ「大威徳明王像」が気になった様子で、「アジアのテイストが濃い。パイナップルヘアの仏像は珍しい」(みうら氏)、「他の五大明王も見てきたが顔がかなり違う。私が収集しているアジアの仮面と同じような印象だ。シルクロードとは別の海の道があることを連想させる」(いとう氏)と興奮気味に話していた。

京都にある醍醐寺の寺宝展を奈良市で行うことについて、みうら氏は「なぜ奈良で行うのか、奈良の東大寺と京都の醍醐寺の深い関係などをもっと説明した方がよい」と注文を付けながらも「東大寺や興福寺など奈良時代の仏像と見比べると違いがよく分かるかもしれない」と評価。いとう氏も「東大寺や興福寺も一緒に回れば、奈良にある天平時代の素朴な印象の塑像と、貴族の香りの濃い京都の仏像を見比べられる良い機会だ」と語っていた。

仏像の設計図や下書きである白描図像に関して、みうら氏が「イラストで言えば出版社に渡す前の下書き。イラストレーターは下書きを捨ててしまうのに、これを丹念に残してあるのには驚いた」と述べると、いとう氏は「清書のイラストでさえ無くしてしまう出版社の人がいる。ぜひ醍醐寺展は出版関係の人に見てもらいたい」と述べ、笑いを誘っていた。

国宝62件、重要文化財85件を含む190件の寺宝を展示している「醍醐寺のすべて」は9月15日まで開催されている。

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