独ダイムラー、EV大型トラック初公開 航続距離200キロ

2016/7/28 4:52
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【フランクフルト=加藤貴行】商用車世界最大手の独ダイムラーは27日、本社のある独南部シュツットガルトで電気だけで走る大型トラックを初公開した。総重量は26トンで積載量いっぱいに荷物を積んだ場合の航続距離は200キロメートルに達する。傘下の三菱ふそうトラック・バスが小型電気トラック(総重量6トン)の実証を欧州で続けているが、大型トラックの公開は世界初という。

ダイムラーが公開した「アーバンeトラック」とベルンハルト取締役(27日、シュツットガルト)

ダイムラーが公開した「アーバンeトラック」とベルンハルト取締役(27日、シュツットガルト)

電動化は乗用車が先行する。ディーゼル車の大気汚染対策など大都市の環境規制が厳しくなっており、都市内の大量輸送を想定し2020年以降の量産化をめざす。米電気自動車(EV)メーカー、テスラ・モーターズも電気トラック参入を表明するなか、業界最大手の意地も見せ、電動化を主導する構えだ。

公開した「アーバンeトラック」には既存のトラックの車台を活用し、乗用車のリチウムイオン電池システムを応用した。主要部品のセルは外部調達し、電池やモーターは内製する。出力は100キロワットでフル充電に2~3時間かかるという。

電池の重量は2.5トン。他の素材の軽量化などで従来のディーゼルトラックと比べ全体の重さは1.7トン重くなるが、欧州連合(EU)では電動車両の優遇で総重量26トンまで1トン重くできるため、実際には700グラムの重量増になるという。

ダイムラーの商用車部門を統括するヴォルフガング・ベルンハルト取締役は「トラックが生まれて120年はディーゼルの時代だった。いま電動化の時代がやってくる」と指摘。電池の一段の軽量化とコストダウンが見込め、普及が見えてきたと訴えた。

トラックを常時インターネットとつないだ運行管理サービスと連携し、効率的に電気トラックを走らせるシステムの構築も示唆した。詳細は9月に独ハノーバーで開かれる国際商用車ショーで発表する予定だ。

電気トラックを巡っては、テスラが20日、トラックやバスにも参入する計画を発表している。ベルンハルト氏はテスラの方針に関し、「我々は何十年の経験があり、実際に顧客とも話し合いを続けている。実際にここに車を出している」と、数段先に進んでいるとの考えを強調。同時にテスラの参入は「(電気トラックの)ニーズがあるということだ」と歓迎する余裕を見せた。

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