首相、消費増税先送りの意向示す サミット閉幕後会見

2016/5/27 15:15
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安倍晋三首相は27日、主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)議長として三重県志摩市で記者会見し、2017年4月に予定する消費税率10%への引き上げに関し「是非を含めて検討し、夏の参院選前に明らかにしたい」と述べた。今後の経済政策については「日本として財政面での対応を含め、あらゆる政策を総動員し、アベノミクス3本の矢をさらに強力に進めていく考えだ」と語った。

記者会見する安倍首相(27日午後、三重県志摩市の賢島宝生苑)

記者会見する安倍首相(27日午後、三重県志摩市の賢島宝生苑)

首相は世界経済について経済成長率の低下や商品価格の下落など「リーマン・ショック」に似た厳しい状況を説明したうえで「ここで対応を誤れば、世界経済が通常の景気循環を超えて危機に陥るリスクがある」と指摘。「G7で強い危機感を共有した」と述べた。「最大のリスクは新興国の経済に陰りが見え始めていることだ」とも語った。

そのうえで「議長国として率先して世界経済の成長へ貢献する考えだ。政策総動員のなかで当然、消費税も検討する」と述べた。ただ「現時点で結論を出していない。具体的な対応はもう少し時間をかけて検討したい」と述べ、参院選前に判断する考えを繰り返した。衆院解散と衆参同日選の可能性については「仮定の質問には答えない」と述べるにとどめた。

民進党など野党が消費増税延期はアベノミクスの失敗だと批判する構えをみせていることに関しては、雇用統計の改善などに言及し「決して失敗していない」と強調した。

オバマ米大統領と広島を訪問することについては「被爆の実相を世界に発信することは核兵器なき世界の実現へ大きな力となる」と述べた。

海洋安全保障については「海洋の自由は保障されなければならない」と指摘。中国が海洋進出を強める南シナ海問題を念頭に、法に基づく紛争の平和的解決を求めた。北朝鮮の核実験やミサイル発射に関しては「G7はもっとも強い表現で非難する」と強調。「拉致問題を含む国際社会の懸念にただちに対処するよう強く求める」と語った。

ウクライナ問題を含むロシアとの関係をめぐっては「ロシアには国際社会のあらゆる問題で建設的な役割を果たしてもらう。プーチン大統領との対話維持が重要だ」と強調した。

環太平洋経済連携協定(TPP)の国会承認を巡っては「国際的にもリーダーシップを発揮して機運を高めたい」と語り、早期承認への意欲をみせた。

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